コミカルヒーローズ
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灰色ねこ◇4aH6a11ZwA
2017/09/06/22:58
…そこは、我々が住む場所とは少し違う地球。人間と同じ、あるいはそれ以上の知能を持った動物が、複数存在する世界。
これは、そんな世界の平和を守るために戦った人外たちの物語である…。
□参戦作品
■へべれけシリーズ
■忍ペンまん丸
■クラッシュ・バンディクーシリーズ(3まで)
■サイボーグクロちゃん
■風のクロノア door to phantomile
■ケロロ軍曹(アニメ第4シーズン)
■プリニー〜オレが主人公でイイんスか?〜
■ザ・ペンギンズ from マダガスカル
もくじ
プロローグ1
>>2-13
プロローグ2
>>14-34
プロローグ3
>>35-62
プロローグ4
>>63-76
1話
>>77-91
2話
>>92-105
3話
>>106-131
4話
>>132-163
5話A
>>164-189
6話A
>>190-213
5話B
>>214-235
6話B
>>236-251
7話
>>252-272
8話
>>273-294
9話A
>>295-310
9話B
>>311-345
10話
>>346-385
11話
>>386-420
12話
>>421-459
13話
>>460-483
14話
>>484-529
15話
>>530-552
16話
>>553-577
最終話
>>578-598
エピローグ
>>599-606
#以前雑談の方で他サイトでの活動を宣伝するようなことをしてしまったので、件の作品をこっちに転載したいと思います。
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:34
第13話『粘心の逆襲』
羅門城
ギオ「そうか、シュララが敗れたか」
ガディウス『あまり驚かんな』
ギオ「貴様がわざわざそれを伝えてきたことのほうが驚きだ」
ギオ「何を企んでおる」
ガディウス『ただの気まぐれだ。もう二度と会うことは無いだろうからな』
ギオ「そうか。なら、気まぐれついでに一つ教えてくれ」
ガディウス『何だ?』
ギオ「粘心はどこだ?」
ガディウス『いや…、それは私にはわからない』
ギオ「そうか」
ガディウス『ああ…。それでは、さらばだ、ギオ』
ギオ「ああ。さらばだ、ガディウス」
プツン
ギオ「…粘心め、わしを恐れて、天容の笛を手に入れようと躍起になっておるな」
ギオ「確かにシュララが敗れた以上、もはや待てん。もう粘心の作った刺客はいらん。つまり…」
ギオ「おまえももういらん、ということだ、粘心」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:35
ネンガの屋敷
ケロロ「ひぃ〜、やっと終わったであります…」
ドロロ「おお、すっかり元通りでござる」
モア「おじさま、よく頑張りました! てゆーか、過重労働?」
ケロロ「ありがと、モア殿」
ケロロ「そして、もう注文したガンプラが届いている頃、作るぞ〜!」
クロ「ガンプラか…。そーいや鈴木も好きだったな」
コタロー「鈴木?」
クロ「おいらの弟子だ。人間で教師やってる」
ナナ「へー」
ミーくん「そう言えば、この戦いが始まってからどれくらいの月日が流れたんだろう…」
ギロロ「さあな。ただ一つ確かなことは、この戦いが確実に終わりに近づいているということだ」
タママ「シュララ軍団が壊滅したのは大きいですぅ」
助左衛門「左様。これで残る羅門衆、伊賀、ガディウスが連携することは無くなったでござる」
へべ「でも、うにょーんの言ったことが気になるでげしょぱぴー…」
おーちゃん「負け惜しみだと思いたいですが…」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:35
居間
ネンガ「どうじゃ、粘心は見つかったのか?」
タヌ太郎「どこにも見あたりません」
ツネ次郎「岩の下敷きになったはずなんですが」
タヌ太郎「羅門城に逃げ帰ったんじゃないすか」
ネンガ「ふむ。ならばよいが…」
ネンガ「もし、まだこの山に潜んでいるとしたら、粘心は今度こそ本気じゃ」
ネンガ「シュララという協力者を失った以上、もはやギオが頼れるのは自分たちのみだ」
まん丸「あっ、そうか!」
ネンガ「これからは何が起きるかわからんぞ! 心してかかれい!」
まん丸&タヌ太郎&ツネ次郎「「「はいっ!」」」
ガン吉「おーい、みんなぁ!」
ネンガ「ガン吉、どうした?」
ガン吉「すぐにNPKαのみんなを集めてくれ! 大変なことが起きたんだ!」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:35
数分後
ネンガ「なにぃ!? 白老が怒り狂って黒龍斎と決闘しに行った!?」
ガン吉「ああ」
タヌ太郎「やっぱり山を壊されたから?」
ガン吉「白老様が一時的に記憶を無くしてしまったことは、プルル看護長から聞いたよな?」
ネンガ「ああ」
ガン吉「そこで我々は甲賀に伝わる思い出草という薬草を食べさせることにした」
ガン吉「その草を食べれば、あらゆる記憶が元に戻るはず」
タヌ太郎「へー、さすが甲賀だな。せんな便利な草があるのか」
ガン吉「いや…」
ガン吉「その草は空前絶後にまずくてな、そのショックで記憶を取り戻すんだよ」
タヌ太郎「あそ」
ツネ次郎「さすが甲賀だよな」
まん丸「ぴー…」
ネンガ「う〜む」
ガン吉「しかもそのショック効果を更に高めるために、みんなで耳元で大声を出しながら食べさせなければならないんだ」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:36
ネンガ「しかし、それで記憶は戻ったのだろう」
ガン吉「いや、問題はそこからさ」
ガン吉「思い出草によって白老様のあらゆる記憶がよみがえってしまった」
ガン吉「すでに忘れてしまっていた黒龍斎との確執もすべてな」
白老『ぐおおぉ!』
白老『黒龍斎め、あの黒犬め〜!』
白老『わしの息子を殺し、これまでの数々の屈辱…!』
白老『ぶち殺したる!!』
白老『今すぐぶち殺したるっ! 待っとれよ、黒犬め!!』
ガン吉『白老様、お待ちを!』
白老『引っ込んどれ、ガン吉』ス…
ズバッ
ガン吉『ぐあっ!?』
ガン吉『白老様…!』
タヌ太郎「何!? 白老がおまえに傷を負わせたのか!?」
ガン吉「ああ…、腕のここんとこを見ろ」グッ
ツネ次郎「…おまえさ、絆創膏を×印に張るなよ」
タヌ太郎「そーそー、ギャグになるぞ」
ガン吉「ははは…」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:36
ガン吉「ネンガ! そしてNPKαのみんな! 白老様と黒龍斎の戦いを止めてくれ! 頼むっ!」ドゲザッ
ネンガ「ふむ…」
ケロロ「どうするでありますか?」
隊長「止めるしかあるまい。最悪の場合、また甲賀が敵に回る可能性がある」
ネンガ「そうじゃな。やってみるしかあるまい」
ガン吉「ネンガ、すまん! みんな、ありがとう!」
ツネ次郎「でもネンガ様、粘心はどうしますか?」
ネンガ「部隊を分けて対応する」
ネンガ「まず白老と黒龍斎だが、わしとケロロ小隊、ミー、助左衛門、バンディクー兄妹、ペンギンズで探す」
隊長「なるほど、空から手分けして探すわけですな」
まん丸「あの、僕は?」
ネンガ「粘心は粘土ゆえに斬っても焼いても死なん。ならば空気を固めて閉じ込めるしかない」
まん丸「“現神の術”…!」
ネンガ「それが使えるのはわしとまん丸だけだ。粘心がこちらにやってきた時のために、おまえはここに残れ」
まん丸「はい!」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:40
ケロロ「ということは、残りもこの屋敷に待機でありますか。メンバーは…」
クロノア「僕と、ヒューポーと、タヌ太郎、ツネ次郎、乱子、助左衛門以外のへべれけチームに」
ヒューポー「プリニーとクロだね」
プリニー「非戦闘員も含めると剛博士とコタローくんとナナちゃんとジュリアンたちもいるッス」
ロミオ「あのー、もしもし?」
クロ「あ? おめー、まだいたのかよ」
ロミオ「いやー、一度帰ろうと思ったんですけど、クルルさんが私たちの故郷は滅んだって」
クルル「あの一つ目宇宙人、凶暴だからなぁ。とっくの昔に内乱で滅びちまったよ」
ネンガ「確かおまえも空を飛べたな。では、白老と黒龍斎を探すのを手伝ってもらおう」
ロミオ「わかりました。見つけたら原爆級の爆弾で吹き飛ばしますね」
ネンガ「やめい」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:40
西の方にある禿げ山
白老「ふん、来よったか」
黒龍斎「こんな禿げ山に呼び出しおって何の用だ、この山猿め!」
白老「なんの用だと? 言われなわからんかい」
黒龍斎「わっはっはっ! おまえの山が半欠けになったことか!」
黒龍斎「それならわしに感謝せい。ほんとは全部吹き飛ばしてやるはずじゃったんじゃからな」
白老「おのれー!」バッ スタッ
黒龍斎「ほー。おまえね闘着姿など初めて見るぞ」
黒龍斎「今までわしが何度果たし状を出しても、応じたことなど一度もなかったが…、どうやら今日は本気らしい」
白老「そや。おまえのツラはもう一生見たくないんや」
白老「今日が最後や!!」ザト
黒龍斎「ならば先手必勝! “千里掌”!」バッ!
白老「うおっ!」ジャッ!
黒龍斎「むっ。今のは肉の斬れる音ではない…」
白老「見ろや、鉄で編んだかたびらや」ニヤリ
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:41
白老「さあ、お返しや。“指刀”!」シュッ!
ザグ!
黒龍斎「わっはっはっ! 用意周到なのはおまえだけじゃないぞ。見ろっ、伊賀特製の鉄の下着じゃ!」
白老「うぬ〜!」
黒龍斎「念のために下半身には鉄のすててこがっ!」ヌギッ
白老「威張るな!」
白老「わしだって全身鉄で編んだ物を」ヌギッ
黒龍斎「だぁあ」パタ
白老「ん?」
白老「…触るなよ」
黒龍斎「誰が触るかっ! そんな網タイツ姿を!」
黒龍斎「まあいい。お互い斬り技は使えんということじゃ。それでは、服を着ようじゃないか」
白老「うむ」
ナレーション「お見苦しいシーンをお見せしました! 心より深くお詫び申し上げます!」
黒龍斎「斬り技が使えぬのなら、潰してやるわい! “千里掌”!」ゴソ!
白老「ほ?」
黒龍斎「この土塊を丸めて…、こうじゃ!」
ドシャ!
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:41
黒龍斎「ん?」
角頭巾 < フワフワ パサッ
黒龍斎「ふん、下敷きになりおったか」
白老「い〜や、なってへんで」ニュウ
黒龍斎「角頭巾の中から出てきおった!」
白老「どや? わしの角頭巾は不思議やろ」
黒龍斎「うぬー」
黒龍斎「所詮、甲賀の忍法など奇術よの〜」
白老「なんやとっ!?」
黒龍斎「見せてやるわい、本当の忍法をな」
黒龍斎「伊賀忍法“火雲の術”!」サッ
シュルルルルル
白老「なんやありゃあ。変な雲が…」
ブオッ!
白老「火の玉が降って…!」
ドン!!
黒龍斎「わっはっはっ! 見たか、白老っ!」
黒龍斎「自慢の角頭巾も黒こげじゃあ、奇術も使えんかったろうて」
白老「い〜や、また奇術を使ったんや」ニュッ
黒龍斎「なぁ!? わしの背中から!?」
白老「甲賀忍法“身渡りの術”言うてな、奇術奇術とバカにすんなや」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:42
白老「さあ、のど笛かっ切ったる」スッ
黒龍斎「く…、おおお!!」
白老「うお!? 巨大な龍に!」
白老「…ふん、“身渡りの術”から逃げるためのこけおどしかいな」
黒龍斎「なに〜!」
白老「だだの幻覚やろ! それこそ奇術やで!」
黒龍斎「ちっ」
白老「よっしゃ、おまえの遊びにつき合ったる! おまえが巨龍なら!」
白老「わしは大コアラや」デーン
黒龍斎「でー!?」ドンガラガッシャーン!
黒龍斎「貴様〜、ふざけおって〜!」
白老「ふん。どうせ幻覚だろが」
白老「オラ〜! コアラ得意の抱っこ攻撃〜!」ガオー!
黒龍斎「おのれー! なめるなあ!」シャー!
ナレーション「あ! ペットボトルエンジンを背負ったペンギンズがやってきました!」
隊長「リコ、雲から火柱が落ちたというのはこの辺か?」
リコ「アイアイ!」
コワルスキー「隊長、いました! 白老と黒龍斎です!」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:42
黒龍斎「しゃ〜! しゃ〜!」
白老「だっこだっこ〜!」
ナレーション「ちなみに、ペンギンズには幻覚は見えていません」
新人「あれが決闘なの?」
リコ「ダッコ?」
隊長「コワルスキー、至急、他の捜索メンバーに連絡を取れ!」
コワルスキー「了解!」
隊長「リコ、新人、説得に入るぞ! 場合によっては強行手段に出る!」
新人「了解!」
リコ「ウガー!」
隊長「おやめください、白老公!」
黒龍斎「ぬっ、NPKα!」
白老「おまえら何しに来たんや!」
隊長「今すぐ決闘をやめてください! もはや伊賀に勝ち目は無いのです!」
黒龍斎「何だとぉ!?」
隊長「よく聞け黒龍斎! 我々は既にシオフキー、コルテックス、うにょーん、シュララを撃破した! おまえにはもう後ろ盾が無いんだ!」
黒龍斎「何ぃ!?」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:45
隊長「大人しく手を引け! さもなくば、貴様も悪党たちと同じ道を辿ることになるぞ!」
黒龍斎「うぬー…!」
隊長「そして白老公、あなたは黒龍斎に一泡吹かせることを条件に、我々に手を出さないことを約束してくれました!」
隊長「あなたとリングテール、猿の大将同士の約束です!」
白老「うっ…!」
隊長「もう十分でしょう! 戦いをおやめください!」
ネンガ「その通りじゃ。双方引き下がれ」
ガン吉「白老様…!」
隊長「ネンガ殿!」
新人「ガン吉くんも一緒ッス!」
白老&黒龍斎「「うぬ〜!」」
黒龍斎「やかましいっ!」ドン!
白老「邪魔するなあ!」ジャッ!
ネンガ「ぐおっ!」バッ
ドサッ
コワルスキー「ああっ!」
隊長「ネンガ殿がやられた!?」
ネンガ「む…」ムク…
ネンガ「……」ギロッ
黒龍斎「げ!?」
白老「ネンガが目を…!」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:46
ネンガ「……」スッ
ネンガ「やめんか」ドン
白老&黒龍斎「「うお!?」」ズン!
ナレーション「なんということだろう! ネンガが軽く片足をおろしただけで、黒龍斎と白老を中心として、地面が大きく陥没したではないか!」
ガン吉「どへー!」
隊長「あれが、ネンガ殿の本気…!」
リコ「オッオウ…」
新人「もはや忍法じゃなくて魔法ッス!」
コワルスキー「念力の一種か…?」
黒龍斎「ま…、今日はこれまでということで…」
白老「うんうん」
ネンガ「うむうむ」
隊長「これで白老公と黒龍斎の戦いは止められたな」
新人「隊長、すぐに屋敷に戻りましょう。粘心が来てるかもしれないッス!」
隊長「落ち着け新人、残っている仲間たちの力を信じるんだ」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:47
ナレーション「時間は遡って、念雅山の修練場です」
タヌ太郎「おいクロ、何で修練場に移動したんだ?」
クロ「粘心は土を操るんだろ? 屋敷で戦ったらまた壊れちまうじゃねーか」
おーちゃん「確かにそうですわね」
クロ「それに、この辺は見晴らしがいい。近づいてくればすぐにわかるぜ」
ぢぇにふぁー「ほーん、手慣れてるなぁ」
クロ「…昔、カラスの群れとやり合ったことがあってな。その時に取った杵柄さ」
じいやさん「おーい、みんなぁ!」
まん丸「あっ、じいやさん!」
じいやさん「やあみんな、元気にしてたかい?」
タヌ太郎「あっ、あれは!?」
じいやさん「ああ、それかい」
タヌ太郎「何だよこりゃあ」
じいやさん「これはぐねぐねの木といってね、粘土の羅門衆が近づくと、警戒音を出して教えてくれるんだよ」
プリニー「へー、便利ッスねー」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:47
ぢぇにふぁー「でもこれ本当に機能するのか?」
じいやさん「大丈夫だって。ネンネン、もっとこっちに来てみて」
ネンネン「…」ソロソロ
じいやさん「ほら、粘土を感知して警戒音がっ!」
ぐねぐねの木 < ぐねぐねぐねぐねぐねぐね
『『あれま!』』ドベタタン!
タヌ太郎「これが警戒音かっ!」
ツネ次郎「こんな警戒音どこにある!」
まん丸「あ〜、うるさい…」
へべ「おーちゃんの歌声といい勝負だぴょー!」
おーちゃん「ちょっとへべさん、それどういう意味ですの!?」
クロ「とにかく、うるさいから止めろよ!」
じいやさん「とめる時はね、思いっきり突き飛ばすの!」ドーン!
ぐねぐねの木 < ヒクヒク…
じいやさん「止まる前に少し痙攣するけど、それはあんまり気にしないで」ハハハ
クロノア「気にするよ!」
ヒューポー「怖いよ!」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:48
じいやさん「せっかく作ったんだからどこかに置いといてよ」
ツネ次郎「ま…、粘心もまだこの山にいるかもしれないし」
タヌ太郎「その辺に置いとくか」
じいやさん「よかったよかった。また動かす時はこうやって立ててやれば自動的に動き出すから」
ぐねぐねぐね
じいやさん「あっ」
じいやさん「ネンネンがいるからだよ。ネンネン、もう少し離れて」
ネンネン「…」ズリズリズリ
じいやさん「よーし、もう大丈夫だよ」
ぐねぐねぐね
じいやさん「え!?」
へべ「ぐねぐねの木がまだ動ている、とゆーことは」
ぢぇにふぁー「粘心が近くにいるぞ、おい!」
ゴゴゴ…!
プリニー「あーっ!?」
おーちゃん「地面が津波のように…!?」
ドオッ!
『『わあぁ!!』』
ズシャアァ!!
粘心「くっふっふっ」ボコッ
粘心「見たかっ、“土津波の術”! そのまま窒息するがいい!」
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2017/12/03/08:48
ドゴォン!
粘心「ぬぅ!?」
クロ「こんな、機械仕掛けの体なんざ、おいらの根性でなんぼでも動くんじゃー!!」キュイイイン!
粘心「ちい! 地中で火器を使って土を吹き飛ばしたか!」
乱子「おーい、クロー!!」
紫狼沙「むっ、遅かったか!」
クロ「乱子! 紫狼沙を連れてきてくれたのか!」
粘心「くっ、ひとまず退却じゃ!」
乱子「あっ、逃げるなー!」
紫狼沙「待て乱子! まずまん丸たちを助けねばならん」
クロ「頼むぜ、おいらじゃ爆発で余計な怪我させちまうかもしれねえ!」
乱子「でもこれじゃあ、助からないんじゃあ…」ワナワナ
紫狼沙「やってみなければわからん! “狼風戯”!」バッ!
ボゴォッ!
クロ「まん丸!」
乱子「他のみんなも一緒だ!」
紫狼沙「そうか…、“現神の術”で空気を固めて身を守ったのか」
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2017/12/03/08:51
タヌ太郎「あ〜、苦しかった!」
乱子「えらいぞ、まん丸くん!」
まん丸「あ…、乱子ちゃん」
まん丸「乱子ちゃん、たわしがほしいって言ってたよね。一つ余ってるのがあるから今度取りに来て」
タヌ太郎「たわしの話なんか後にしろお!」ゲシッ!
まん丸「ぴー!」
ツネ次郎「まあまあ、まん丸のおかげで助かったんだから」
じいやさん「あ〜、修練場がめちゃくちゃだねー。ぐねぐねの木はどこかなー」
ぢぇにふぁー「くそー!」
クロ「粘心め〜!」
へべ「さぁて、予想通り粘心はこっちに来たぴょ。これからどうすでぷ?」
おーちゃん「何とかしておびき出しましょう。姿が見えなければ“現神の術”で捕らえることはできませんわ」
プリニー「でもどうやっておびき出すッスか? 天容の笛はネンガさんが持ってるッスよ」
まん丸「僕に任せて!」
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2017/12/03/08:51
肉 < ドサッ
タヌ太郎「生肉なんか撒くなあ!」ボカッ!
まん丸「ぴー!」
ぢぇにふぁー「粘心は熊や猪じゃねえぜ〜」
ツネ次郎「まあいいさ。紫狼沙によると、粘心は俺たちが生きているとわかればまた必ず襲ってくるそうだ」
クロノア「あれ? 紫狼沙と乱子とクロは?」
ヒューポー「粘心はクロと紫狼沙を警戒しているから、三人ともどこかに隠れて見張ってるってさ」
プリニー「本当ッスか〜?」
まん丸「あれ? じいやさんもいないよ」
ぢぇにふぁー「あのウヒャウヒャ蜘蛛ゲフンゲフンじじいなら、お昼ご飯食べに帰ったぞい」
『『だぁあ!!』』ドンガラガッシャーン!
ズボッ!
プリニー「お!? 地面がへこんで…、っていうか粘心の顔に!?」
ズブズブズブ
おーちゃん「これは、流砂ですわ!」
へべ「飲み込まれるぴょー!」
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灰色ねこ◆4aH6a11ZwA
2017/12/03/08:52
紫狼沙「いかん!」
クロ「まん丸っ! みんな!」
乱子「まん丸くーん!」
紫狼沙「“狼風戯”!」ブオッ! ドシャアアア!
モクモクモク…
乱子「いないっ!」
紫狼沙「やつめ、いつのまに修練場の下に流砂を。まん丸たちはこの下を流されている」
クロ「どこだ!?」
◆
流砂の底
粘心「ふふふ。この前やられてから、伊達に隠れていたわけではないぞ。やつらの修練場の下に潜り込んでいたとは気がつくまい」
粘心「さあ、あとはまん丸どもが流されてくるのを待てばよい」
粘心「もっとも、たらふく砂を飲み込んで今度こそ死んでいるはずじゃが」
粘心「……」
粘心「…ま、また生きてたりして…」
プリニー「こちとらとっくの昔に死んでるッスー!」ズボォ!
粘心「わー!!」
プリニー「“プリニガービーム”!!」ブミィィィッ!
粘心「ぎゃああああ!」
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2017/12/03/08:52
プリニー「ひとまずはこれでよし! みんなー! 大丈夫ッスかー!」
へべ「全員無事だぴょー!」
まん丸「みんなネンネンの中にいるからね」
おーちゃん「おまけに私が氷でコーティングしましたから、ちょっとやそっとでは破れませんわ!」
ツネ次郎「怖いよー、閉所恐怖症なんだよー」シクシク
◆
修練場
乱子「まん丸くん、どこぉ!? どこにいるのぉ!?」
クロ「このままじゃあ、今度こそ手遅れになっちまう!」
紫狼沙「どこを流れているのかさえわかれば、なんとかなるのだが」
乱子「まん丸くーん!」
紫狼沙「まん丸っ!」
クロ「誰でもいいから返事しろーっ!」
◆
流砂の底
粘心「くそ〜! やつら、どこじゃっ!」
ズブズフ…
粘心「ちっ。やつら、排出用の穴に」
粘心「おのれ、逃がすかぁ!」
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2017/12/03/08:53
まん丸「どおお? ネンネン、プリニーさん、追って来た!?」
まん丸「ネンネン?」
『わあっ!』ブスッ!
粘心「終わったな。ネンネンの中にいては、何もできまい」ニヤリ
おーちゃん「おーほほほほ!(高笑い) それで勝ったつもりですの?」
ピキピキ…
粘心「なぁ!? わしの手が凍っていく! これでは抜けん!」
おーちゃん「ネンネンさんを氷でコーティングした本来の目的はこれですわ! 更に!」
ヒューポー「同じ羅門衆の剣鳥だって膨らませられたんだ! おまえだって!」
クロノア「“風玉”ぁ!」パウッ
粘心「ぬわーっ!?」プクッ
◆
乱子「まん丸くん! みんな! どこなのぉ!」
ぐねぐねぐね
紫狼沙「む!?」
クロ「あれは、じじいの作ったぐねぐねの木!」
紫狼沙「ならばこの下かっ! “狼風戯”!」バッ!
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2017/12/03/08:53
ババババ
粘心「うお!?」
クロ「いた!」
紫狼沙「まん丸、今だ! “現神の術”だ!」
まん丸「紫狼沙さん! よーし!」バッ!
まん丸「“現神の術”!」ピカッ!
粘心「しまったぁ!」ピキーン
ドーン!
乱子「やったあ!」
クロ「おっしゃあ! 粘心を空気で固めてやったぜ!」
じいやさん「おーい、みんなぁ!」
まん丸「あっ、じいやさん」
じいやさん「お昼食べて来たよー」ニコニコ
タヌ太郎「だからなんだよ!」
じいやさん「あ、終わったの?」
◆
数時間後、ネンガの屋敷
隊長「よくやったぞまん丸、見事粘心を捕らえてくれた!」
ケロロ「これで羅門衆はギオのみであります!」
まん丸「…それより、ネンガ様は?」
ケロロ「ゲロ?」
隊長「そう言えば、いない、な…」
◆
羅門城
ギオ「そうか。粘心め、捕らわれたか」
ギオ「所詮やつはその程度の者」スクッ
ギオ「行くぞ、ネンガ」バッ!
頂上 < スタッ
ギオ「よく来たな、ネンガ」
ネンガ「…気づいておったか」
ギオ「わかるさ。血を分けた兄弟ではないか」
第13話『粘心の逆襲』完
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