†怖い話A†
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はっしー◆FA//69upcU
2015/01/31 09:35
怖い話を貼って行きます
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/17 19:44
【お見送りしてくれるおばあさん】
私は他の人が感じられない何かを感じ取ることができる体質をしており、小さいな頃から不思議な体験、恐い体験をしてきました。自分がみているものが他の人には見えないということは、物心ついたときには何となく感じていました。
幼い頃に体験したことで、私が今だにゾッとする体験。それは、登下校にいたおばあちゃんです。私の家は学校から離れていて、途中まで登下校は一人きりでした。いつものように学校に向っていると、おばあちゃんが家の前で立っていて、「おはおよう」「おかえり」と挨拶してくれるようになったのです。私の中でそのおばあちゃんはいつの間にかお見送りばあさんと呼んでいて、一人の登下校も寂しくありませんでした。
毎日、お見送りをしてくれるおばあちゃん。雨の日も絶対にそこにいます。傘もささずに。それでも幼かった私は、あまり気にはならなかったのです。おばあちゃんのお見送りは長い期間続きました。雪が積もっていた日、厚着をして登校していたのですが、おばあちゃんは薄着で「おはよう」と声をかけてきたのです。思えば、いつも同じ服。もんぺのようないかにもおばあちゃんの服のデザインなんて気にしたことがなかったのに、その日は夏のような格好のおばあちゃんが異様に感じたのです。
これまでは挨拶しか交わしたことがなかったおばあちゃんに「寒くないんですか?」と声をかけると「あついくらいだね、あつい、あつい」とにやっと笑ったのです。目は笑っていないようなその表情に、ゾッとして学校まで急ぎました。あのおばあちゃんは毎日何をしているんだろう、こんな寒い日にあついなんて。その日、私はお見送りばあさんの前に行くのがとても恐かったですが、そこを通らなくては帰れません。おばあちゃんはいつもの場所に立っています。雪が積もっている道に、薄着で。私には気がついていないかのようにそっぽを向いていましたが、私の足音に気がついたのか、そっと振り返ったのです。
「おかえり」その瞬間、私は息が止まったのかと思いました。いつものおばあさんの顔ではありません。顔は焼きただれていて、原型をとどめていないのです。私は走ってその場を去りました。あの顔、焼きただれている顔はにやっと笑っていたのです。恐くてたまらなかったものの、おばあちゃんに何かあったのかもしれないと思い、母に報告して家に一緒に行ってもらいました。しかし、母と一緒に向ったその家にはおばあさんはいませんでした。というよりも、家自体がそこにはなかったのです。
母はここにはずっと家なんてないよと言われ、これまでのことを話しましたが、私の体質を知っている母は「戦争で亡くなった人かもね」と寂しそうに空き地を眺めていました。もしかしたらそうかもしれない。だとしたら逃げてしまったことがとても悪かったなと思ったのです。
翌日からしばらくは母にその家の前を一人で通らないように送り迎えをしてもらいました。送り迎えが終っても、あの家は二度と現れることがありません。今でもあの日、逃げ出してしまったことが心残りですが、長い期間見えないものが見え続けていたことをかんがえると、今私がみているものが本当にあるのかと疑ってしまうこともあり、ぞっとします。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/17 19:41
【魔のカーブ】
俺的には洒落にならなかった話
学生時代、かなり有名な山と、
峠の側に住んでたんだが、
ご多分に漏れず、その峠には
「魔のカーブ(笑)」
というのがあって、
俺がいた4年間の間にも数人が犠牲になっていた。
当時、バイクが好きで、
その上山登りも好きだったので、
夏場はその峠をツーリングがてらに、
そんなことも気にせずに、
バイクで登り降りしていた。
普段は、夏場、
ほとんどと言っていい程、
夕立と雷が発生する山だったので
早めに下山するため、
夜間その峠を通過することはなかったわけだが、
その日は、たまたま雲も広がらず、
やたらと涼しかったので、
草原に寝っ転がってうたたね(爆睡?)してしまい、
「うわっ、もう9時か!?」
てな感じで、
慌ててバイクににもつをくくりつけて
峠を降り始めたんだ。
普段、通り慣れた峠も、
夜になると様が変わって、
街灯なんかもない所
だから、事故らないように
普段より慎重に下ってたんだけど、
カーブを切ってる間に、
だんだんあの「魔のカーブ」に近づいてきた。
(種明かしすると、このカーブ、
実は逆バンクになっててとても滑りやすい、
地元の人間なら知ってるんだけど、
他県から来た人たちなんかは、
知らずに攻め込んで、
スリップしてガードレールに張り付く。)
周りが真っ暗だし、
明かりと言えば、自分のバイクのライトと、
横の壁に反射する真っ赤なブレーキ灯だけ。
慎重にそのカーブを抜けようとしたんだ。
急カーブの頂点にさしかかったとき
「ズシッ」
て感じで、
何者かが、勝手に俺のタンデムシートに乗ってきた感覚。
「ゲ!!!」
なんだこれ!と思う前に、
バイク乗りの習性でバイクを必死に立て直して
なんとかカーブを抜けた。
「おお、危ね、なんだ今のは??、パンクか??」
と思って次のカーブに差し掛かったとき気がついた。
(なんか、後ろに乗ってる・・・)
(かなり重いものがのってる・・・)
おいおい嘘だろー
バイクに乗る人ならわかると思うが、
タンデムしてる人間が運転手と一緒に重心を変えずに乗ってると、
車体を倒してカーブやりにくいんだけど、
あの感覚・・・。
しかも乗り続けてる。
パニックになりながら一所懸命考えた。
(今、峠の中央付近だから、
明かりがある麓までにはまだ20分は必要)
(この状況で、
やばいのはパニックを起こすこと、
見るのはダメ・・俺死ぬ(笑)
バイクも停めたくはない・・・
真っ暗だし・・・。涙目・・・。)
腹をくくった俺は、
このまま明るいところまでなんとか走ろうと、
バイクのバックミラーを、
後ろが見えない角度に変更して、
いくつかのカーブを走り続けた。
でも、なんかおかしい。
いつもタンデムしている時と、感覚が違う。
何か乗ってるのは間違いないが、
人間が座ってるにしては、重心の位置が変だとか、
何か頭が妙に冷静
でも、この状況で、
手が腰に回ってきたり、
首絞められたりしたら・・・
明日、学生のバイク事故のニュースになるなとか・・・
gkbrのまま5分位、ゆっくり走り続けた。
そのとき、
後ろから飛ばしてきた車が俺に追いついてきて、
急にハイビームにすると、
派手にクラクションを鳴らし始めた。
「おおおおお、人だー!助かったあ」
その車はガンガンクラクションを鳴らしながら煽ってくる。
普段なら「コノヤロー」なんだけど、
救世主に見えたな。
で、その車に追い越されて
先に行かれてもまた一人になるので
わざと道の中央で、ゆっくり減速して、
バイクを停めた。
車も一緒に停った。
車から怒鳴りながら、
ヤンキー系に兄ちゃん二人がおりてきて
「なんのつもりだ」
と怒鳴ってる。
事情を説明しようとしたら、
一緒に降りてきたヤンキーが
「あれ、もう一人は?」
と言い出した。
で、二人で周りをキョロキョロしている。
で、逆に話を聞いてみると、
峠を走っていたら、
トロトロ走っているバイク(俺のことね)がいた。
追い越そうと近づいてみると様子がおかしい。
さらに近づいてみると、
トロトロ走ってる上に、
馬鹿な乗り方してる。
頭にきてあおったってことだったんだけど
なんでも、
バイクの後部座席のやつは、
ヘルメットかぶってシートに立ってて、
それで、バランス取れなくてゆっくり走ってるんだと思ったんだって。
文句いおうとおもって降りてきたら、
一人しか居なかったので戸惑ってたってわけ。
よかった・・・。
後ろや上見なくて・・・。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/16 20:02
【大雨の日】
これは私が小学校の低学年の時、住んでいた名古屋での体験です。
9月、まだ暑い、土砂降りの雨の日でした。
その日は、近所に住む同学年の友達2人と、私を含めて3人のグループで下校することになりました。空はベタっと塗ったような灰色で、とても薄暗かったのを覚えています。
台風などで大雨が降ったり強風が吹くと、非日常感に心がワクワクして、キャッキャッと騒いだりふざけあいながら下校の道を帰りました。
私が住んでいた地域は名古屋でも比較的都市部でしたが、坂が多く、小学校のある場所から家の方へ向かって、ゆるやかにいくつかの坂を上がりつつ帰っていくルートでした。
土砂降りの雨で、坂のある地域ですから、道の脇をとおる側溝や排水溝は大量の水が凄まじい勢いで流れていて、小学生の私たちにとって、いつも見ている風景が一変している様子はとても面白かったのをよく覚えています。
とはいえ側溝にはフタがしてありますので、たまにある金属の網になっている場所を見つけるたびに、友達と木の枝を突っこんでみたり、落ち葉を流して観察して遊んでいました。
そんな調子でちょっとした冒険気分で楽しく帰っていると、側溝のフタが外れて中が見える場所を発見しました。はじめてのぞき見る溝の内部は予想をこえる水の量と勢いで、「うおおおスゲエー!」などと興奮して石を投げ入れてみると、あっという間に流されていくのが楽しく、しばらくそこで遊んでいました。
すると誰かが「傘いれてみようよ」と言いました。
石や落ち葉を流すのに飽きはじめていた私たちは、すぐにその提案にのっかりました。
友人のうち、大きな雨ガッパをきていた友達が「おれやるー!」と傘を閉じて溝に傘を突っこみました。すると、かなりの水流だったのもあり傘が流れにもっていかれそうになり、さらに、たたんだ傘の内側に水が入りんで、それでも傘を放せなかった友達は、溝の方に向かって転びそうになりました。
その時、後ろから「おーい!ちょっと君たち!」と大人の怒鳴り声が聞こえて振り返ると、教頭先生がこちらに走ってきているのが見えました。
その声に驚いたのか友達が傘を放すと、傘は一瞬で流され、溝の方から傘の骨が折れる「パキパキバキバキ」という音が聞こえてきました。
駆けつけた教頭先生の表情はとても怖くて、「危ないから早く帰りなさい!こんなところで遊んじゃだめだ危ない!」と怒られました。
普段あまり接することのない教頭先生に叱られたことで、私たちはクモの子を散らすようにして、すぐに帰りました。
家に帰り、母親に興奮気味にあったことを話していると、母親の表情がグッとくもり、「あんた、それどのあたりで?」と聞かれました。「坂の下のとこ。溝のフタがあいてて」と答えると、母親はとてもイヤそうな顔つきになり「うわあ、あんなとこで」と言って、話しはじめました。
8年ほど前、同じように土砂降りの大雨の日、一人で帰っていた小学生の男の子が、溝のかたわらにランドセルだけ残して行方不明になりました。学校に連絡がいき、先生や保護者の方たちで探していましたが、なかなか見つかりませんでした。
それから数時間後、ランドセルだけが残されていた、男の子が溝に落ちたと思われる場所から数百メートル離れた溝の中で、男の子は発見されました。溝の中を凄まじい水の勢いで流された男の子の体はボロボロになり、全身の骨が折れた無残な状態で発見されたそうです。全身の骨が折れていびつな形で硬直していた遺体を見つけたのが、私たちを怒鳴った教頭先生だったのです。
当時、その地域に住んでいた人の中では有名な事故で、みんなよく覚えているそうです。
教頭先生は事故以来、雨の日などは生徒の下校ルートを見回るようになったそうです。
その後、家に教頭先生から電話がかかって来て、誰も怪我などしてないか心配してくれていたそうです。教頭先生が母親に語ったのは、いつものように見回りに出ていると、私たちが坂の下の溝のところに集まっていたので、血の気がひいて駆けつけたそうです。その場所がまさにあの男の子が落ちてしまった場所だったからです。事故以降、通学路にある側溝にはフタが設置されていたので、なんであの日、あの場所だけフタがあいていたのか本当に不思議だと言っていました。
もし教頭先生がその場に来て大声で注意してくれなかったら、友達はあの男の子のように溝に引きずりこまれていたような気がします。
後日、一緒に帰った友達たちと話していて、私たちは教頭先生が来てくれて良かったよねと話していましたが、そういえば誰が「傘いれてみようよ」なんて言い出したんだっけという話になったとき、私たち3人の誰もそんな提案をしてはいませんでした。誰がそんな提案をしたのでしょうか。
大雨が降ると、今でもあの大雨の日の光景と、教頭先生の大きな声や表情、そして「傘いれてみようよ」という声を思い出します。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/16 20:01
【突然私の家に現れた女性】
これは私が21歳の時に経験した話です。
私は新社会人になり、初めての一人暮らしを始めました。とても綺麗な新築のアパートで、職場も近くスーパーもコンビニも少し歩けば行けたので、とても気に入ってました。私は飲食店で働いていたのですが、いつも家に帰るのは深夜0時近くでした。
ある日、いつものように仕事を終えて、家に帰宅しました。その日は特にお店が混んだわけでもなく、いつもに比べれば疲れるような日ではなかったのですが、歩くのがやっとなくらい体が疲れ切り、体全体が怠く重く、息苦しいような感覚がありました。家に着いて、着替えもなにもしないまま、そのままベットに倒れこむように寝転がり、眠りにつきました。ベットに沈んでいくような感覚でした。
私は息苦しくてたまらなく、腕に違和感を感じたので、目だけを動かし、腕に視線を向けると自分の腕がありませんでした。
次に足をみるとだんだんと自分の足が透けていくのです。
恐怖で出ない声を上げると、夢から覚めました。汗をびっしょりとかいており、息が切れていました。
すると、なぜだか玄関が気になって仕方がないのです。
なぜ気になるのか自分でもわからなかったのですが、玄関に行かずにはいられなかったのです。
重い足取りで向かうと鍵が開いていました。締め忘れたのか、と思い、鍵をかけすぐにベットに戻りました。
それでもなぜかまた玄関が気になり、もう一度引っ張られるように玄関に向かうとまた鍵が開いていました。
夢ではなく確実にさっき締めたはずの鍵が開いているのです。
怖くなりもう一度鍵を閉め、ベットの方面に戻ろうとしたとき、目の前に、女性が立っていました。制服のようなものを着ており短い黒髪の色の白い女性でした。私は恐怖で何もできず立ち尽くしていると彼女は消えていきました。その後のことは覚えておらず、気が付いたら朝になっていました。
後日、知り合いと出かけるのに車で迎えにきてもらう約束があり、アパート近くで立っていると近所でお花に水をあげているおじいちゃんがいました。そのおじいちゃんが私に挨拶をしてくれて、知り合いが来るまで世間話をしていたのですが、そこで驚く話を聞きました。丁度私が、不思議な体験をした日に私が住んでいるアパートのすぐ近くのマンションで中学生の女の子が飛び降り自殺をしたそうです。私の前に現れたのがその子だったのかは定かではありませんが、誰かに自分の存在を見てほしかったのではないか、何かを伝えにきたのではないかと、私はこの出来事を忘れることができません。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/16 19:59
【子供の頃見えたもの】
よく、「子供の頃は見える」と言ったりしますが、皆さんはどうでしょうか。
私もそういった経験があり、高校生になった今でもよく思い出します。
あれは5歳ぐらいの頃でした。
大きめの一軒家の和室で、私はテレビを見ていました。(多分NHK)
親が仕事で家におらず、その和室以外電気を消していたので、子供心に寂しかったのを覚えています。
その時でした。
ギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギ
といった怪音が鳴り響き、「えっ!?」と襖の方を見ました。
いたんです。
おかっぱ頭で顔は真っ白、目が異様に大きい女の子の生首が、3つか4つ連なって私を見ていたんです。
そのあまりの異形を見てしまった当時の私は、
「え?なにこれ?えっ?」と、
もうどうすることもできず、ただそれと見つめ合っていました。
10数秒程経った後、パッ とそれは居なくなりました。
後からだんだん怖くなってきて、ただ泣きながら親が帰ってくるのを待ちました。
その後、母親にその事を伝えたのですが、
「自分の家だからそんなものいないよ。大丈夫。」といった節のことを言っていたのを覚えています。
あれは何だったのか、未だに不思議に思います。
ただ、あれ以来1回も襖は開けていません。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/16 19:58
【訳ありの部屋】
これは私が10年ほど前に知人から聞いた話。(以下知人をAとする)
Aは姉と両親の4人家族で、数ヶ月前に家族で一戸建て新居に引っ越した。Aは、姉と部屋を分けてもらえたらしく、1人だけの部屋を手に入れた。当時大学生だった彼女は、引っ越すまで姉と2人部屋であまり自由がきかなかった経験からとても嬉しく思ったそうだ。しかしその喜びは徐々に恐怖へと変わっていった。
最初に異変を感じたのは夜、寝ようと消灯した時にふと大きな物音を部屋から聞いたそう。しかし、電気をつけて見ても何も落ちておらず、Aは気のせいだと思い特に気にかけていなかった。そのような事が続くようになり、Aも少し異変を感じ始めるようになる。しかしとうとうそれが確信へと変わる瞬間が来てしまう。
Aはいつもの通り消灯し、寝ようと布団を自分の身にかけた。数分して、ガタガタといつもの物音が鳴り出したが、この時の音は本当に地震が来た時のような音だったらしく、Aは布団を頭からかぶり、地震から身を守ろうと身構えたそうだ。
しかしだんだん音は大きくなって、Aは恐れながらも布団から少しだけ顔を出して周りの状況を確認したそうだ。すると、家具が本当にぐらぐらと揺れており、地震だと確信したが、Aは異変に気づく。なんと時計の針がものすごい速さで回っていたのだ。
恐怖を感じたAは布団をかぶりながら下の階にいる両親の元へ泣きながら助けを求めに行った。両親は、大学生にもなる娘がこのように恐れ、泣きじゃくる姿に只事では無いと思い、数分してAが落ち着きを取り戻してからAの部屋に向かった。部屋を開けてみると、何故だか部屋中が水でびしょびしょに濡れておりその場にいる皆は言葉を失ったという。
その後Aはその部屋から引っ越し、結局姉と同じ部屋で暮らすことになったそうだ。
この話をしてくれた知人とは今、連絡が取れない。それどころか、この知人の名前さえ思い出せないのだが、この話があまりにも衝撃的だったため、はっきりと覚えている。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/16 19:57
【ドアの覗き穴】
21歳の頃にバイト先で仲の良かったSが引っ越しをして新しいアパートへ移りました。
引っ越し後間もなく『遊びに来い。面白いものが見れるぞ』との誘いがあり、私は早速Sの新居へお邪魔をする事に。
着いて早々に
『面白いものってなんだよ?』
と尋ねた私にSはニヤニヤしながら
『その扉の覗き穴見てみ』
と言うので、言われるがままに覗き込みました。
しかしおかしな事に何も見えないのです。
本来見えるはずのものが見えない。
『何これ?役に立たねーじゃん』
という私に対して彼は言いました。
『外から見てみ』と。
私は外に出てすぐに私は気付きました。
覗き穴が逆に取り付けられてる事に。。。。
勿論狭い1ルームですから外からは部屋の中の様子がよく見えました。
後に聞いた話ではSが引っ越す前はその部屋には女子大生が住んでいたそうです。
誰かが女の子の生活をドアの向こうから密かに覗き見ていたのかもしれませんね。
これがきっかけでその子は引っ越したのかもしれません。
引っ越しの際はあなたも覗き穴を最初に覗かれる事をお勧めします。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/16 19:56
【鳴らない電話】
10年くらいまえ家の居間で、家族みんなでテレビをみていた。
晩御飯食べたあとだから八時頃か。当時小学生だった弟が急に立ちあがり、電話に向って歩き始めた。
弟は自分から誰かに電話するようなことはまずなかったので、誰に電話するんだろう、と家族みんなでなんとなく弟の方に注意をむけていた。すると弟は受話器を取ると番号も押さずに誰かと話し始めた。
「え!? そうですか。はい」 弟はそれだけ言って受話器を下ろし、こちらに向いた。
「おばあちゃんが死んだって」僕らは慌てたが、祖母のいる病院に念の為に電話してみると、ついさっき、それも5分くらい前に息を引き取ったと告げられた。病院の事務員のほうが驚いていた。
これから電話差し上げようとしていたのにと。僕らはなにがなんだかさっぱりわからず弟を問い詰めたが、やつはきょとんとしてこういった。
「だって、電話が鳴ってたのにだれも出ないから僕が出ただけなのに」もちろん僕らは誰も電話のベルなんて聞いてない。それで誰からの電話だったのかと聞くと、「わかんない。
知らない女の人の声で『おまえのおばあさんが死んだよ』っていわれた」我が家ではそれ以来弟が電話を掛けようと立つたびにビビリます。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/16 12:35
【脳内案内】
20代後半くらいの時の話です。
当時、住んでいた家は中古の一軒家で、時々、不思議な夢を見ました。兄弟も変な夢を見ることがあると言ってたことがあります。
今は引っ越してしまいましたが、その家で見た、今でも非常に印象に残っている夢の話です。
夢の中で誰かは分かりませんが、背の低い細めの男性と思われる人物に自分の脳内を案内してもらう夢です。
初めに出てくるのは、まるでドラえもんに出てくるような未来都市のような雰囲気の街で、あちこちに透明のチューブのような管が張り巡らされてる都市のようでした。
夢の中でも、まさに「私の脳内って、ドラえもんに出てくる22世紀の街みたい」と思いながら、その男の人について行きました。
やがて暗く狭い廊下のような場所に移動しました。長い通路の両側にはドアが並んでおり、全てのドアは開いていました。
男の人が一つずつ指を刺し、「これはあなたの〇〇の能力のドア」と言って教えてくれるのです。
ドア一つ一つは全て開いているのですが、開いてる具合がちがいます。どうやら得意な分野は広く、苦手な分野は狭く開いてるようでした。
数学のドアはやっぱり狭いな、と思いながら進んでると、最後のドアにたどり着きました。そのドアはピッタリ閉じています。
男の人は、その閉じたドアを指差し、「このドアはまだ開かれていないあなたの能力です。このドアを開くと、今後の人生で感が冴えまくります。ただし、見えなくていいものも見えるようになります。」と言いました。
感が冴える?!と思い、ドアノブに手をかけましたが、最後の「見えなくていいもの」に引っかかり、ドアを開くことができず、しばらく考えましたが、「このままでもいいか」と思い、ドアノブから手を離しました。
そのままゆっくり目を開けるように目が覚め、夢の印象深さに驚いて起きましたが、まだ夜中。
夢?!開けなくて良かった*っと安堵して、また眠りにつきました。
しかし、今でも時々考えてしまいます。あの時、あのドアを開けてたらどうなっていたんだろう。
ちなみに、昔から霊感とか第六感的なものは皆無です。(お話は好きですが。)昔に知り合った、自称霊感のある人には、あなたには良くも悪くも霊がつかない人、と言われたことがあります。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/16 12:33
【黒い影と妙な体験】
中3の夏休みのとある日の昼ぐらいだったかな。
その日は昼飯を済ませ、
宿題云々も終わってたし部屋でゲームでもしようかな、と思って
俺の部屋に戻るとベランダ側の窓が閉まっていた。
「何でこんなクソ暑いのに窓閉まってんだ?」
と思って窓を閉めに行こうとしたら不思議な事が起きた。
突如、窓の方から黒い人影が
物凄い勢いで俺の方へと走ってきたのだ。
印象的だったのが、その時
「ブォォォオオン!!」
とF1のスポーツカーが走ったような音が鳴り響いたことだったかな。
何が何だか理解できなかったが、
振り返ると何もない。
最初は
「寝ぼけてたのか?」
とも思ったけど、
起床して随分時間も経っていたし、
人生でこんな経験をした事も無い。
何より現実に起こったと思わせたのは、
足元にあったピンチハンガーだ。
それはベッドと壁の30cmくらいの隙間に置いてあったのだが、
吊るされていた洗濯バサミが風に当たっていたかのように揺れていた。
窓は閉まっている。
もし開いていたとしても、
俺の家の向かい側にも家が建っているので
そんなに強い風が俺の部屋に吹いてくる事もないので、
このような事はありえないと思った。
怖くなった俺は
机の上に置いてあったPSPを手にし、
すぐさまその部屋を出た。
俺の部屋は2階にある。
1階のリビングには母もいるし、
そこでゲームをしよう。
そう思い階段をダッシュで降りると
今度は階段を下りてすぐの所で
黒い影が物凄い勢いで俺の目の前を横切った。
勿論、例の音も聞こえた。
俺は恐怖で、
暫くその場から動くことができなかった。
その後、
母に何か変わった事は無かったかと聞いても、
特に何も無いと言う。
さっきの黒い影とはあまり関係なさそうだが、
こんな話もしておこうかな。
黒い影を見た2、3日後の夜、
また妙な体験をした。
その日は新しく購入したゲームに熱中してしまい、
気付くと夜の1時くらいになっていた。
「やっべ……もうこんな時間かよ」
そう小声で呟き、
部屋の電気を消すと、
隣の部屋から扉を開ける音が聞こえた。
姉は結構面倒なタイプだ。
自分は夜こっそりリビングに忍び込んで、
PCでBL漫画を読んでる癖に、
俺が夜更かししてゲームをしていると怒鳴り散らした上に、
親にそれをチクる事もあった。
俺はすぐにPSPを枕の下に隠し、
寝たフリをした。
その後何故か俺の部屋に入ってくると
ブツブツ言いながら枕に手を突っ込んできた。
「何でバレたんじゃ……」
なんて思ってると、姉が
「おい」
と言って俺の頭を軽く殴ってきた。
(ちょっと痛かったけど)
目を開けると、
姉の手には黒い塊があった。
まあ形からしてPSPだな、
というのはお察し。
俺は
「あー、うーん。ごめん」
なんて言ってると、
姉は何も言わずに俺の部屋を出て行った。
最悪だった。
起きたらまた再開しようと思ってたのに。
てか没収することもないじゃん。
そんな風に思いながらぼーっと天井を眺めていると、
隣の姉の部屋から扉が開く音が聞こえた。
妙だと思った。
それまでに扉が閉まる音も聞こえなかったのに。
「トン、トン、トン…」
姉がゆっくりと階段を降りていく。
暫くしても上がってこないから、
PCでも使ってるんだと解った。
ゆっくりと俺の部屋の扉を開け、
忍び足で姉の部屋に侵入した。
だが、どれだけ探してもPSPは出てこない。
よく探してる間に姉が戻らなかったな…
なんて思いながら部屋に戻り、
枕を良い感じの場所に戻そうとすると、
黒い物が見えた。
「???」
意味が分からない。
PSPならさっき姉に持って行かれたはずだ。
そう思いながら枕を持ち上げると、
確かにPSPがあった。
電源もつく。
それにさっきとは違って、
はっきりと形が見える。
とりあえずトイレがてら下の階に降りると、
姉とバッタリ遭遇した。
俺は姉に
「さっき俺の部屋に入った?」
と問うた。
すると姉は、
特に表情を変えず頭を横に振り、
二階へと上がっていった。
用を足し、
部屋に戻ると心臓が一瞬だけ止まった。
服装云々は姉のものだったが、
顔が明らかに違う。
そんな感じの人?が俺の部屋に立っていたのだ。
その人は俺に気付くと
フェードアウトするように消えていった。
恐怖で俺はその場に呆然と立っていたが、
突然背後から
「何してんの」
と姉の声で聞こえた。
流石にもう振り向くこともできず、
「ちょっと考え事してた」
って言って扉を閉め、
すぐさま布団に潜り込み、
PSPにイヤホンをつけて音楽をかけながら眠りに入った。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/16 12:30
【やって来た男】
10年前の実体験です。
当時住んでいた練馬の安アパートは部屋の窓が道路に面しており、小さな柵だけでベランダは無く、2階だったので窓のすぐ下は歩道でした。
日中は人通りがありましたが夜間は22時を過ぎればほとんど人が通りません。安普請ですので車の音はもちろん、歩道を歩く人々の話し声まで入り込んで来るような部屋でしたが、夜は静かでした。
ある晩の夢の中で「もうすぐ行くから」「もうすぐだから」と暗い男の声に何度も訴えかけられ、詳細は覚えてませんがともかく悪夢を見ました。そのせいで真夜中に目を覚ましたのです。
ガラケーの液晶をつけたら深夜1時を回っており、普段は絶対目覚めないような時刻でした。
ふと窓の外から足音が聞こえました。真下の歩道を歩いている人の足音です。夜間は本当に静まりかえるので、真夜中の足音というものに少し恐怖を感じ、一人暮らしを始めたばかりの私は少し神経質に耳をそばだてていました。
そのタイミングで悪夢の中の知らない男の声を思い出します。「もうすぐ行くから」という不気味な言葉。でも私は心の中で(まあただの夢だから)と思ったのです。
“まあただの夢だから”
本当に心の中でぽつりと思っただけです。するとその直後、今まさにアパートの前を通りすがる足音の主が言いました。
「夢じゃないかもよ*♪」
あの声でした。陰気な声なのにどこか楽しげにそう言い残し、引きずるような足音はそのまま遠のいて行きました。
それから特に怪現象などは起きていませんが、今なおあの不気味な声が忘れられません。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/16 12:29
【早く来い】
現在55歳の叔父の話です。
彼は幼い頃から喘息持ちで、大人になっても発作を頻発させていました。20年以上前のある冬の夜にも発作を起こしてかなり深刻な状態に陥り、妻である叔母さんに救急車を呼んでもらいそのまま手術室へ。
手術台の上で、叔父は呼吸できない苦しさに喘ぎながらも何故かしっかりと目を開けているという感覚があったようです。呼吸困難のせいか麻酔のせいかはわかりませんが、おそらく意識が朦朧となっていたがゆえの幻覚や浅い夢のようなものでしょうか。
オペ室には無影灯というのがあるかと思います。あの電球が環状に並んでいる丸い電灯です。叔父はそれを見たくないのに目が離せなかったそうです。その輪になった電灯ひとつひとつが、見知らぬ男たちの苦悶の顔になっていたからです。そして男たち全員が「早く死ね」「早く来い」と口々に言い、無影灯の真ん中の電灯がある部分にはぽっかりとした真っ黒な穴が空いていたそうです。この穴に吸い込まれたらヤバいと叔父は本能で悟りましたが、苦しさに喘ぐだけの彼に為すすべは無く、とにかく「まだ逝きたくない」と強く思いながらそのままスッと意識が途絶えました。
かなり危険な状態だったにも関わらず叔父はその夜奇跡的に生還できました。それでもしばらく入院が必要ということで、気が進まないながらも仕方なく病院に留まることにしたそうです。叔父は幼少時より霊感というものがかなり強いらしくさまざまなモノを見てきたそうですが、その病院がとても嫌な雰囲気だと感じていたので不安だったようです。
手術を終えた翌日の夜。叔父は消灯後にイヤホンをしてテレビ(あるいは持ち込んだポータブルプレイヤー?)でライブのDVDを鑑賞していました。当時人気だったglobeというグループの映像です。異変はすぐに起きました。
メンバーの女性ボーカルのみが映るシーンに切り替わった瞬間、叔父は映像の中の彼女の顔に違和感を覚えました。彼女は斜め前に顔を傾けて歌いながら、じっと叔父を見つめているのです。別にそれだけならカメラを観ているだけのことですが、顔の向きと目線が大きくズレていてなおかつ瞬き一つないのは不自然でした。そして一向に画面が切り替わらず、横目でじっと見られ続けている。というより、睨み付けられている…。
叔父は徐々に気付きました。女性ボーカルの顔が変化していっていることに。たしかに歌っているのは彼女だし衣装もずっと同じなのに顔が全く違う。その顔には見覚えがあります。昨日の無影灯で見た男のうちのひとりでした。
イヤホンから聞こえるのはもうglobeの歌ではありません。いくつものうめき声が耳に直接入り込んできます。叔父が動けないでいると、男は女性ボーカルと顔をすげかえた状態で言いました。
「あと少しだったのに」
映像の中ではっきりとそう言ったようです。叔父は恐怖のあまり気絶したそうですが、その後特に大病はしていません。このことは兄である私の父にしか話してないそうです。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/16 12:28
【黒い女】
うちの父方の家系は先祖に
女の拝み屋がちょこちょこいるような家系で、
今は拝み屋はやっていないが
女は多かれ少なかれ不思議な体験をする。
その中でも私は結構多く体験しているほうらしい。
普通は私だけ、
もしくは姉と体験するんだけど
一度だけ家族全員を巻き込んだ体験をしたことがある。
家族構成としては
父・母・姉・私・犬の4人と1匹。
私が中学生頃の話だ。
私はいつも学校が終わって帰宅すると
自室で犬と2時間ばかり昼寝をしていたんだが、
なぜかその日は仏間で寝ようと思い、
枕やタオルケット(あと犬)を持ち込み
万全の体制で昼寝を始めた。
すると夢をみた。
どこを見渡しても真っ暗で
「なんだこれ」と思っていたら、
目の前の空間がぐにょぐにょ動き始めた。
よーく見てみると人間のようで、
さらによく見ようとして気づいた。
真っ黒いワンピースを着た
髪の長い女だった。
顔はわからないけど
至って普通の女の人。
でも見た瞬間こいつはダメだと直感した。
「凶悪」とか「怖い」のダメじゃなくて、
「あぁ食われる」と思ったんだ。
死を覚悟するって感じに似てるかも。
怖いってのはなくて
なんだか静かな気分だった。
女の人がどんどん近づいてきて、
あと数歩で私に触れるってとこで目が覚めた。
助かったと心から思ったよ。
ふと仏壇を見ると
茶碗とか位牌とかが倒れてたんだ。
風がふいても倒れないのに。
あと隣で寝たはずの犬が
仏壇の前に座ってキョロキョロしてた。
まぁここまでだと「夢乙w」になるんだけど、
こっからが始まりだったわけで続きます。
なんとなく怖い夢だったなーって思って
家族には話してなかった。
数日後か数週間後か覚えていないんだけど、
その夢をみたちょっと後の話。
今度は夜中にうめき声が聞こえてきた。
幽霊か?!と思ったけど
どうもハッキリしすぎてる。
で、声の正体を探して家の中を探したところ、
父親がものすごくうなされてた。
「うぅうあうううううううう!!!!」
って感じで大声で。
隣には母親がいて、
父親を起こそうと一生懸命声をかけたり
体をゆすったりしていた。
なんとか父親を起こしてどうしたのか聞いたが、
なんでもないといってすぐ寝てしまった。
母と私ぽかーん。
まぁいいやってことで母も寝て、
私も自室に戻った。
で、それがあった数日後。
父親の働いてる会社に
車がつっこんできた。
丁度、社員のほとんどが出払っている時間帯で、
つっこんできた車の運転手が軽い怪我をしたのと
会社の中が滅茶苦茶になったぐらいで済んだらしい。
会社の中に人がいたら生きてなかったと思う。
しかも父親は偶然中に居なかっただけで、
普段は中で仕事をしている時間だったんだと。
近くの自販機にコーヒー買いに行って
助かったと言ってた。
あっぶねーなーと思ったけど、
まぁ先祖が守ってくれたんじゃね?
とかいう話をして終わった。
またまた数日後ぐらいに
今度は姉がうなされてた。
隣の部屋なので
すぐに行って起こした。
姉もなんでもないといって寝てしまったので、
なんだか釈然としないまま
私も自室に戻って寝た。
その次の日に
姉は高速を運転中に
タイヤが外れそうになった。
運転中になんだかおかしいと思っていたけど
そのまま運転していたらしい。
後ろの車がやたらクラクションを鳴らしてくるが
変な人だなーで終わってたらしい。
でも後ろの車が隣に並んできて
それでもクラクションを鳴らすので、
その車の運転手見ると
口をパクパクさせていた。
よーく見てみると
「タイヤ、タイヤ」
と言っていて、
路肩に止めてみてみると
ボルト?が外れていて
あと少しでタイヤがとれるとこだったそうだ。
時速80kmぐらいでタイヤがとれたら
大変なことになってたよーって笑ってた。
今度は数ヶ月空いて、
母がうなされた。
また私が起こすと
ゴニョゴニョよくわからないことを言って
すぐに寝てしまった。
数週間後に大事故を起こした。
交差点で飛び出してきた車を避けようとして
電柱と歩道の壁の間にはさまったんだ。
車は大破しており、
駆けつけた人達もまさか運転手が生きてるとは思わず
近づいてこなかったそうだ。
母が車から自力で脱出して歩いてきたときには驚かれ、
救急隊の人にも奇跡だと言われたらしい。
でまぁこんなことが1年の間あった。
そんなもろもろを忘れかけたころ、
家族で夕飯食べてるときに
「そういえば女の人が出てくる夢見たんだけど、
めっちゃ怖かったよ」
と言った瞬間、
姉と父、そして母の箸がとまった。
どうしたのか聞いてみると
皆同じ女を見たそうだ。
そして同じように
「あぁダメだ」
と思ったらしい。
で、その思った瞬間に起こされて
助かったと思ったとのこと。
本当びっくりした。
実は私が最初に黒い女の夢を見た次の日に、
夜中目を覚ますと
私の隣に亡くなった祖母が寝ていて
顔をぐっと近づけた後
「黒いやつには気をつけなさいね」
と言ったんだ。
祖母は私が生まれる前に亡くなってるし、
今までに見たこともなかったので
寝ぼけたと思っていたけど、
そういうことだったのかと納得した。
母と姉には早く言えよ!と怒られたし、
父はぽかーん状態だし、
もうね。言ったってどう注意するかわかんねーだろとか思ったよ。
あれは注意してどうこうなるもんじゃなかったと思う。
ちなみに私も黒い女を見た後に死にかけている。
あと余談なんだけど、
脳腫瘍で亡くなった友達が逝く数日前から
「黒い女がいる」
と言っていたらしい。
脳腫瘍による幻覚だと思ってたけど、
もしかすると死神なのかもしれない。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/14 23:47
【深夜のドライブで遭遇した奇妙なバイク音】
それはまだ大学生の時。暇を持て余していた夏の夜、男友達と二人でドライブにでも行こうかと大阪と和歌山の間にある犬鳴山へ行くことに。
犬鳴山は温泉もありハイキングコースとしても知られる一方、修験道の霊場として改ざんされた歴史があり、犬鳴山トンネルというトンネルが心霊スポットとして知られていました。
ちょうど夏で少し肝試し的な気分もあって途中まではノリノリでしたが、私は霊感が一切なくなんと夜道のドライブと夏の雰囲気を楽しんでいました。
時間帯は深夜。私たちが乗る車以外に一切対向車や後続車などは見当たりません。
泉佐野市方面から向かい40分くらいでトンネルに到着するのですが、あと少し進めばトンネルかなという地点で一度外の空気を吸おうと車の窓を開けました。そしたら流れ込んできた外気はなんだか生暖かくて生臭い匂い。
なんというか獣臭的な匂いに不快感と不気味さを感じ、結局トンネルには入らずUターンできるポイントを見つけてきた道を戻ることに。
「結構ヘタレだね、私たち」とか笑いながら来た道を戻っていると、後ろからブーンというバイクのエンジン音が聞こえるので、こんな夜中にツーリングの人もいるのか?まさか暴走族?いや、1台だけの音だし変わったライダーもいるものだと思いました。
男友達も「山道で飛ばすと危ないし後ろのバイク先に行かせよう」とスピードを落としてゆっくり走っていたのですが、一向にバイクが追い抜くこともなく、バイクのライトも見えず、しかし音は一定の距離感でずっと聞こえています。
おかしいなと感じ始めた時、「来ないねー」と一瞬私のいる助手席に目をやった男友達の顔から笑顔が消えて私に「ちゃんと前見ておけよ」とひと言。
そこそこスピードを上げて山を降りるまで彼はほぼ無言で、そんな関係でもないのに運転中に時々私の手を握って「前見といてよ」と。
口説くにしては下手くそだなと笑いながらも真剣な様子に前だけ見ていた私。
ようやく明るい市街地に出て、車をファミレスの昼夜状に止めた彼が言いました。
「怖がらせたくないと思って黙ってたけど、ふと私の方を見たときに助手席側の窓に笑った女性が車と同じスピードではりついてしばらくこっちを見ていた」と。
時々手を握ったのは、私が連れて行かれないようにするためだったとも。
帰り道で助手席側はガードレールの向こうが崖という状態になるので、人がいるはずもなく、車のスピードについてこられるはずもなく。
そしてずっと聞こえていたバイクの音は山を出た時点では消えていました。もちろんその間実際にバイクは目にすることもありませんでした。
それきり特に後日談などはないのですが、霊山と呼ばれる山に面白半分で行くものではないなと感じ、それ以来肝試し的なことはしていません。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/14 23:46
【駅に居た女の人の話】
私自身には霊感というものがてんでないけれど、SNSで知り合ったその人はいわゆる視える体質なのだそう。ただ生きた人間と幽霊の区別がつかないらしく、それを知ったときの出来事を書こうと思う。
その人(以下Kさん)は高校時代電車通学をしてたんだけど、その路線がかなり田舎のローカル線で、それこそ一時間に一本あるかないかレベル。駅も無人でその駅を同じ時間に利用する人もほとんど居なかった。
その日、帰りの電車から降りてたら待合室(改札の隣にベンチが一個あるだけ)にそれほど美人ではないけど可愛い感じの服着てる胸がデカい女の人が居た。Kさんは待ち合わせかなーと思いながら通りすぎた。目が合ったから一応会釈したらしい。
で、次の日も同じ人が居たんだよ。昨日とは違う服着て。また会釈して通り過ぎる。
次の日も居た。結論から言うと二週間くらい居た。一回乳首見えるんじゃないってくらいかなり際どい服着てたしたぶん毎日違う服着てた。二週間くらい経ったある日、その女の人がKさんに話しかけてきた。おっさんの写真見せて、「この人知りませんか?」って。Kさんはその時パッと思い出せはしなかったけど、次の日に電車内で写真のおっさんを見つけた。よく同じ時間の電車に乗ってる人だ。Kさんはそのことを女の人に伝えた。
「この人、よく同じ電車に乗りますよ」
「やっぱりそう? どの駅で降りるか知ってる?」
「たぶん一個前の駅だったと思います」
「えー、こっちの方が家近いのに」
「健康の為に自転車使ってるのかもですね」
「そうかもね。ありがとう」
この時は気付かなかったが、どうして女の人がおっさんの家を知ってるのだろう。おっさんに会いたいなら家に行けば良いのに。もっともKさんは深く聞かなかったが。
その話しかけられた翌日から、女の人を見ることはなくなった。数日しておっさんも電車で見なくなった。すごく久々(二三ヶ月ぶりくらい)に見かけてKさんは思わず声をかけた。女の人との関係が気になったのもあるが、なんかすごく落ち着きがなかったから。
「すみません、前はよく電車乗ってましたよね?」
「え、あぁ……最近は車で通勤するようになって」
「理由とかあるんですか?」
「いや……駅を通ると気持ち悪くなることが多くて……仕事にも支障が出そうだったから」
「胸の大きな可愛い感じの女の人って知ってます?」
「それだけじゃ何とも……もう少し特徴とかないとわからない」
それもそうかと女の人の件は諦めた。興味が尽きないKさんはひとつ前の駅でおっさんの後ろについて降りた。改札を出るとあの女の人がものすごい怖い顔をして立っていた。さすがのKさんも人間じゃない! って思ったらしい。女の人はおっさんにぴっちりくっついてぶつぶつ言いながら歩いて行った。
ちなみにKさんは寝過ごしたと思って慌てて降りたらひとつ前の駅だったと言い訳して親に迎えに来てもらったそうだ。
Kさんは他の人にもこのことを話していて、有識者(神社の巫女やってる人)によると「女の人はそのおっさんに恨みがあるんだと思う。毎日違う服着てるあたり生き霊かな。そんなに強くないから家に入れなくて道すがら呪ってるんだと思う」とのことらしい。
Kさんはこの出来事があって一時期初めて会った人が人間なのかそうじゃないのか疑心暗鬼になって病んだ。今は割り切って誰にでも普通に接してるけど有識者(巫女さん)には「それで気に入られて連れ帰ったらどうするの!」と叱られている。以上、おわり。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/13 23:59
【黒田くん】
僕が彼に出会ったのは、高校1年生の時のことです。
一応政令指定都市ですが、都心ではありません。家から歩いて3分以内に何軒かコンビニはありますが、全部ローソンです。
小洒落た雑誌に載っている服を買おうと思うならば、30分電車に乗って遠出しなければなりません。僕が育ち、彼と出会ったのはそんな街です。
彼は全くもってごく普通の少年に見えました。彼は黒田硫黄のファンなので、黒田くんと呼んでおきます。
高校1年生にしては背が高く、色が白くて肌が綺麗な、ちょっと優男風の見た目で、高校生らしく浮かれ騒ぎが好きでノリとテンションで生きているようなところがあり、よく喋るごく普通の同級生でした。今お話しようとしている事件?を境目に、僕と時々話すようになるまではそれほど気になるというほどの存在ではありませんでした。
それは、体育祭の直後だった記憶があるので一学期の終わりのことだったと思います。クラスの奴らの顔と名前もほぼ一致して、中学時代の友人たちとだけ、親しく話をする時期も終わった頃でした。
初夏の夜ももう更け、高校生が出歩くにはやや遅い時間、僕はその一帯では一番の繁華街を歩いていました。理由は何だったかもう覚えていませんが、ちょっと何かを買いに出かけたのが存外に遅くなってしまったといった程度の用事だったのだと思います。
片側二車線の道路の脇にしつらえられた歩道の横には、びっしりと灯りをいっぱいに点した店舗が並んでいます。交差点と歩行者用横断歩道の周囲で途切れたところ、横断歩道を渡りきってすぐのガードレールに腰を凭れさせるようにして、アコースティックギターを肩から提げて鳴らしている男がいるのを僕は信号待ちをしながら眺めていました。
別段珍しいことではありません。その日も、そこへ差し掛かるまでに何度となく見た光景ですが、彼は声を張り上げて歌を歌うでもなく、中腰になって全力でギターをかき鳴らすわけでもありません。
ただ、ガードレールに腰掛けて「ギターを鳴らしている」だけなのです。どことなく、何かを待っているような感じだなあと思いつつ、横断歩道を渡りきったところでギター男の顔を見てみるとそれはくだんの黒田くんでした。
彼は確かにクラスでもやかましい方ではあるのですが、熱心に音楽を語ったり、バンドをしている風の見た目でも雰囲気でもないので、僕が面食らったような顔をしていると、あちらも僕と同じような顔をしています。「バンドなんかやってるんだ?」と僕が言うと、黒田くんはちょっと照れたように笑って「そうでもないんだけど、夜フラフラしてギターを弾くのが好きなんだよ」といったようなことを言っていました。
僕が持ち前の図々しさで何か弾いてみてくれ、とねだると、黒田くんはやっぱり少し照れたように笑ってからカーペンターズの「sing」を弾いてくれました。「ギターを弾くことはかっこいいと思っているけど、自分には到底無理だと思っている」平均的な高校生だった僕に「おおー」「超うめー」と心から言わせるに充分な演奏を披露した後、黒田くんは「恥ずかしいから秘密にしといてくれ」とやっぱり照れたように言って、僕はそれを承諾しました。
お喋りな僕にしては珍しく、黒田くんのギターのことを誰にも喋らないまま、夏休みに入ってすぐのことでした。その頃仲の良かった友人から、肝試しに行かないかと誘われたのです。
オカルティックなものにさして興味のなかった僕がついていこうと決めたのは、当時好きだった女の子がメンバーにいると聞いたからでした。肝試しといっても、繁華街の真ん中の交差点で数ヶ月前に死亡事故があり、以来その下に亡くなった親子が立っているといった「よくある」と言ってしまうにもありがちな噂を確かめにいこう、といった可愛らしいものでした。
少なくとも、その当時の僕たちには「可愛らしくて」「胸踊る冒険」だったことは確かです。週末の夜、時間は11時を少し回った頃だったと思います。
僕らは連れ立って件の場所へと向かいました。繁華街の真ん中、交差点の脇、少しネオンが途切れたところ。
向かうにつれて、僕はそれが「黒田くんがギターを弾いていた場所」だったことを思い出しました。高揚していた気分が見る間に萎えていきました。
本当に「出る」としたら、あんな場所で黒田くんがギターを弾き続けているというのもおかしな話です。彼の性格ならば、もし何か見たとしたら次の日にはクラス中に話が広まっているはずです。
しかも、尾鰭背鰭がたっぷりついて。すっかり「肝試し方面」への興味が失せてしまった僕は、好きだった女の子の後姿でも鑑賞していようと視線を上げました。
彼女の髪の向こうに見えたのは、くだんの交差点でした。黒田くんのひょろっとしたシルエットが見えます。
やっぱり、何も出るはずないじゃないか。バカらしいな。
他のメンバーにとっては思いもかけずそこにいた黒田くんと、黒田君のギターにすっかり注目が集まってしまったのを尻目に僕は完全に白けてしまいました。「ここ、幽霊出るんでしょ?怖くない?」「え、俺何も見ないよ。
肝試しみたいな感じの奴ら、他にもちょくちょくここ通るけど皆白けて帰ってくもん」幽霊なんて出ないよ、と笑う黒田くんにつられて皆が笑うわけですが、今度は逆に僕のほうが怖くなっていました。「え」と言ってから「俺何も見ないよ」と続ける間に、彼は僕のほうを伺うようにちらっと見たのです。
黒田くんがここでギターを弾いているのを、それも恐らくは毎晩のようにここにいるのを知っているのはその時点では僕だけだったのでしょう。その僕を警戒するように見てから、「何も出ないよ」と彼が言った理由は分かりません。
それでも、僕は直感的に思ったのです。黒田くんは何かを知っていることを。
その後、せっかく集まったのだからとカラオケに行くメンバーと別れて、僕は家に飛んで帰りました。一学期の最初にもらったきり、家の電話の横に吊るしておいたクラス名簿を引っ張り出して黒田くんの電話番号を探します。
かけようかかけまいか迷いつつ、視線が番号を見つけるとすぐにPHS(当時高校生が持たせてもらえるのはPHSでした…)を持って部屋に引っ込みました。なぜか震えて仕方ない指先で番号を押すと、階下から姉の呼ぶ声がします。
「黒田くんって子から電話!!」その瞬間、この後何度となく黒田くんと味わった恐怖の中でも最大級の恐ろしさが体を駆け巡りました。階下まで何とか行って、コードレスホンを受け取ったのはいいのですが、とてもではなく恐ろしくてひとりきりで黒田くんと話す気にはなれません。
会話を聞かれることを承知で、姉と弟、父のいるリビングの端で受話器を耳に当てました。「ああ、俺。
ごめんな、遅くに」真夏に冷や汗をたっぷりかいて、歯の根も合わないほどに震えている僕とは裏腹に、いつも通りに黒田くんは話しかけます。何してた?とか、俺も今帰ったところでさ、とかしばらく当たり障りのないことを言い続けていてくれましたが僕が何も言わないので、やがてちょっと困ったような声音で言いました。
「さっきのことだけどさ。お前には、もう一回見られちゃってるんだよな。
だから話すよ」死んだ人っていうのは、自分が死んでること分かってなかったりするんだ。分かる暇もなく死んじゃったりすると、呆然としてずっとそこに残っちゃったりする。
ただ、すごく大事なものだったり、すごく大事なことだったり、そういうのがあったことは覚えてる奴が多いんだ。あそこにいたのは、小さい女の子の親父さんだ。
女の子はいない。親父さんは、「死ぬ」って認識する前に「大事な可愛い小さな娘が血を流してる」ことを心に刻んじゃった。
小さな娘の一大事の前じゃ、自分が死んでるなんてことは些細すぎるのかな。娘を助けなきゃ助けなきゃとは思うけど、どこに助けを呼んでいいのか分からない。
自分たちの目の前をたくさん人が通っていくのは見えるみたいで、ずっと必死に助けを呼んでる。でも、誰も振り向いてくれないんだ。
たまに振り向いてくれる人がいても、皆怖がって逃げちゃうんだ。それって、どんな気持ちなのかな。
あの親父さんは、この世で一番大事な命が自分の腕の中でゆっくり息絶えていくのを、ずっと感じてるんだ。それって、どんな気持ちなのかな…?俺があそこで何をしてたかって?いや、だからさ。
親父さんとずっと話してたんだ。たすけてくださいたすけてください、わたしのむすめをたすけてください、ってあの人泣きながらずっと言ってるんだ。
だから俺は、もうすぐ救急車が来ますよ、娘さんは助かりますよ……って。何時間かそうしてたら、親父さんやっとありがとうございますありがとうございますって泣くのやめるんだけど次の日行くと、やっぱり俺の顔見てたすけてくださいいいいいぃい!!って叫ぶんだ。
だから、毎日あそこにいる……。気休めでしかなくても、いつかあの親父さんが娘さんはもう、「助かって」るんだって分かって傍に行くまで出来たら一緒にいて、救急車呼びましたよって言いたいんだけどなあ?そう言って、彼は電話の向こうでやっぱり困ったように照れたように笑いました。
別段目立つこともなく、本当にごく普通にクラスに溶け込んでいた黒田くんは、「目立つこともなく、ごく普通に」することに対して、ものすごく骨を砕いていたように思います。真夏の道端に何時間も「普通に立っている」ために、面白半分で来る僕らみたいな奴に「俺はずっとここにいたけど」とごく普通に言うために中学生の時に始めたのだというギターは、相当うまいと僕は思っています。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/13 19:02
【呑】
私が新卒の頃に体験した話です。
就職活動を真面目に行わなかった自分は、父の知り合いの施工会社に半ば拾ってもらう形で手に職を就けることになりました。
施工と言っても私は実際に現場に行くわけではなく、帳簿をつけたり見積りを送ったり、いわゆる雑務を任される役割でした。
そんな私の仕事の一つに「材料などを保管している倉庫の整頓」というものがあったのですが、その倉庫には一つ奇妙なところがありました。
倉庫の隅っこに古めかしいデスクが置かれ、その上にいつも塗料やら工業用のアルコールやらが一缶だけ置かれているのです。
それも一度置いたら置きっぱなしというわけじゃなくて、定期的に新しいものに交換されているようでした。仕事を教えてくれた先輩に尋ねても「そういうもんだから。気にしないで」とぼんやりした返事しか帰ってこず、まあ気に留めるほどのことでもないかと思っていたのですが……。
その日私は、夜遅くまで職場に残って残業していました。
会計処理で大ポカをやらかしてしまい、その手直しに奔走していたためです。
もうじき日も変わろうかという頃にようやく終わりが見え始め、これなら明日で片付くな、今日は流石にもう帰ろう……と思ったその時でした。
深夜の自分以外ほとんど誰もいない会社の中に、ガシャーン!という大きな音が響き渡ったのです。音は、オフィスの真隣に接している倉庫の中から聞こえたように思われました。
この時点で音の正体には察しがついていました。大方、誰かが適当に積んだ材料缶か何かが崩れてしまったのだと思いました。
正直面倒ではありましたが、もしも缶の中身が零れていたりしたら明日小言を言われるのは自分です。
それに倉庫の整頓や清掃は自分の役目なのですから、まあこれも仕事だと自分を納得させ、倉庫に向かいました。
倉庫の扉を開けた瞬間、怪訝な顔になりました。
扉を開けるまではまったく気付きませんでしたが、倉庫の中では奇妙な音がしていたのです。
ぴちゃ、ぴちゃ。ずず、ずず。
最初は落ちた缶の中身が零れているのだろうと考えましたが、しかしすぐにどうもそうではないらしいことを悟り、気味の悪さを感じ始めました。
その音は、昔実家で飼っていた猫がミルクを啜っている時の音によく似ていました。
しかしもちろん、こんなところに犬猫が入り込むわけがありません。施工で使う材料なんて有害物質の塊なんですから、ネズミだって飲んだりはしないでしょう。
じゃあ、この音はいったい……。私は倉庫の電気をつけると、音の出所を探って歩き始めました。
そして私は、どうもこの音が例の「材料缶の載せられたデスク」の方から聞こえているらしいと気が付いたのです。
それでもこの時はまだ、恐怖よりも何が起きているのか突き止めたい好奇心と、材料がこぼれているなら片付けなければという責任感が勝っていました。
けれど棚をいくつか分け入って進んで、とうとう例のデスクのところまで辿り着いた瞬間、私は自分の判断を心底呪いました。
デスクの上に載せられていたのは白の塗料だったのですが、確かにそれは床に落ち、水溜まりを広げていました。
そしてその上に覆いかぶさるようにして、土気色の肌をした、ガリガリに痩せ細った作業着の男がこぼれた塗料を啜っていました。
ぴちゃぴちゃ、ずずずず、という音は、これが塗料を啜っている音あったのです。
状況が呑み込めず固まっている私の前でその男がおもむろに顔をあげました。
その瞬間私はようやく我に返って情けない声をあげながら逃げ出したのですが、逃げる際に一瞬ではあるもののその男の顔を見てしまいました。
赤色と土気色が混ざったような、生きている人間ではあり得ないような顔色。半開きの口からはだらだらと啜った塗料を垂れ流していて、なのに表情はニタニタと笑っていて。
その顔はどう考えても、この世のもののそれじゃありませんでした。
私は結局消灯も施錠もほっぽり出して外に逃げ、翌朝の出勤時間が来るまでずっと近くのコンビニの駐車場で震えていたのですが、不思議と怒られることはなく、それどころか気の毒そうな、哀れむような目線をちらちら向けられる始末でした。
その状況に耐えられず先輩を捕まえて昨日のことを話し問い詰めると、先輩は「大丈夫、別に何かしてくるわけじゃないから」と笑って自分を宥めました。
その先輩によると、あれはこの会社に勤める人間ならほとんど誰もが知っている幽霊なのだというのです。
「20年くらい前らしいんだけど、もう末期って言ってもいいようなアル中の爺さんが勤めてたらしくてさ。手もガタガタ震えててとても仕事にならないような状態だったんだけど、創業当時からの古株社員だったから誰も文句言えなかったんだって。
……で、結局作業中に高いところから落っこちて即死。当時は結構問題になったらしいよ」
その作業員が、どういうわけかあの倉庫に出るのだというのです。
倉庫に出る理由は分からないらしいのですが、ああやって塗料なりアルコールなりの入った缶を供えておくと、とりあえず倉庫の外には出てこないと。
それを聞いた私はしかし、それはおかしな話じゃないかと思いました。
アル中が原因で命を落とした人を供養するなら、ビールなり清酒なりそういうものを供えるべきなのではないかと。
確かに工業用のアルコールも酒ではありますが、それを酒と言って丸め込まれる人間はいないでしょうし、塗料などはもはや論外でしょう。どう考えても、酒とは言えません。
そう先輩に聞くと、彼は鼻で笑って、
「大丈夫大丈夫。もう自分が何飲んでるのかすら分かってないんだから。満足そうに飲んでただろ?ペンキ」
と言いました。その言葉に何故だかすごくゾッとしたのを覚えています。
私は結局一年足らずで辞めたのですが、その会社は今年の夏に経営不振で倒産してしまったそうです。
建物は取り壊され、今は更地になっているという話ですが、供養が途絶えた今もあの霊はあそこに留まっているのでしょうか。
分かりませんが、私はその近辺にはなるべく近寄らないよう心がけています。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/13 18:48
【地元の同級生とのドライブデート】
作り話じゃないの?っていうくらい私が体験したウソのようなホントな話です。
当時、学生だった私は地元には数年帰っておらず、情報が更新されていない状態でした。
就職を機に地元に帰ることになり、情報を得たい私は、地元の同級生と連絡をとるようになりました。
はじめは地元の話題が上がっていましたが、高校・大学での生活を話したり、今現在彼氏彼女が居ないことから、お互いに心の距離が縮まり始めました。
一気に距離を縮めたくなった私は、地元へ帰った際に夜景の綺麗な山へドライブに行こうと誘いました。
返事はもちろんOKでした。
当日、私は車で彼女の家まで迎えに行きました。
久しぶりに見た彼女は綺麗でした。
学生時代の彼女からは想像できないほどに変わった彼女をみて、私は惚れてしまいました。
テンションが上がり、早速口説きに行こうと、山へ車を走らせました。
山の頂上付近に着くと、大きな風力発電数組のカップルが寄り添い親密に話をしている状況でした。
私たちも同じように寄り添い、少しずつ身体と心の距離が縮まろうとしていました。
その時…
急にヒュ*と風が吹き、草木が揺れ始めました。
私は、急に吹き始めた風に気付きながらも、彼女から視線を外さずにひたすらに話をしていました。
しかし、どんどんと強くなる風に彼女も気付いたようで、私の口説き話は一旦中断させられました。
ふと周りを見渡すと、当初居た周りのカップル達が誰もいないことに、私たちは初めて気がつきました。
すると、風はどんどんと強くなり、次第に雲のような霧のような、白いモヤモヤしたものがスーッとあたりに立ち込めてきました。
不気味な雰囲気になろうとしている中、私はもうちょっとで口説き落とせそう…とまだ諦めきれずにいました。
このままゴリ押してしまえ!
ともう一度彼女の顔をみると
なんか…ヤバくない?
そう言った彼女の顔はやや不安げにみえました。
もう難しいか…と諦めようと、ふと無意識に風力発電の風車へと視線を変えました。
そして、ギョッとしました。
風車の足元に、白いボワッとした何かが見えたのです。
目を凝らしてよく見ると白い何かは、髪の長い、白いワンピースのようなものを着た女の人に見えました。
そして、裸足でこちらへゆっくりと歩いてきました。
この時間に、山の頂上で、一人で?それも裸足?なんで向かってくる?
その瞬間、一気に怖くなった私は彼女の手を握りしめ、車へと走っていきました。
すぐに車に乗り込み、車を走らせました。
何度もバックミラーを確認しながら山を降りましたが、何も起こることはありませんでした。
無事平地にたどり着きホッとした私たちは、お互いの顔を見合わせました。
そこで私はまたギョッとしました。
彼女の顔のメイクは乱れ、髪もボサボサでした。
夜景を見に行く前の彼女とは比べ物にならないくらいでした。
それを見た私は、サーッと何かが引いていくのを感じました。
何かを期待している彼女を横目に、ゆっくりと車を走らせ、彼女を家に送り届けました。
1日に二人の女性をみて血の気が引いた話でした。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/13 18:47
【廊下から来る声の主】
これは、私が中学生の時に初めて体験した怖い話です。それまで特に心霊現象などを見たことはなく、もちろん霊感などというものもありません。強いて言うなら母に少し霊感があるくらいです。
その日はいつも通りの1日を過ごし、いつもと同じ時間にベッドに入り、いつもと同じように眠りにつきました。いつもと違ったのは、真夜中に目が覚めたこと。普段なら朝までぐっすり寝ているのですが、その日はパチッと目が覚めてしまい、真夜中とは思えないほど一瞬で頭がクリアになったのを覚えています。なぜなら、部屋の外に人の気配を感じたからです。当時の私の部屋は、ドアを開けると正面にリビングまで続く廊下がまっすぐに伸びていました。その廊下をリビングからこちらに向かって歩いてくる人の気配がしたのです。廊下はカーペット敷きだったので足音はしませんでしたが、静かな中を人が歩けば気配で分かります。ゆっくりと、ですが確実に私の部屋に向かって人が歩いてくるのです。最初は、隣の部屋の父かあるいは母かとも思いましたが、そう感じたのは一瞬で、これはそのどちらでもないと瞬時に感じました。その理由はわかりませんが、なぜだかそう感じたのです。とにかくまずは態勢を整えたい、父を呼ぶために声をかけよう、と思った瞬間、それができなくなっていることに気づきました。首から下が全く動かず、声も出せなくなっていたからです。パニックになりかけましたが、一方で冷静な自分もいて、部屋の外の何者かがどう動くか息を殺して探っていました。私のベッドは、廊下側から扉を開けると右手に、頭が扉側に来るように配置されていました。部屋の外の気配がよくわかる反面、今誰かが侵入してきたら身を隠すことができません。体が動かないか必死に抵抗してみましたが無駄でした。どうしたものかと逡巡していると、急に部屋の外から声が聞こえてきて、一気に血の気が引きました。私の知らないか細く小さい声が私の名前を呼んでいるのです。「A子〜…、A子〜…」と最初のうちこそ小さな呼びかけでしたが、私の返事がなかったからか、声の主は徐々に大きな声で名前を連呼しだしました。と次の瞬間「A子ぉぉぉぉ!!!」と絶叫にも似た呼びかけとともにドアをたたく音、それも尋常じゃない強さと手の数で扉を叩き壊さんばかりの音が部屋中に響き渡りました。恐怖で何もできずにいると、一瞬で気配が消え、急に部屋が静かになりました。これが金縛り?もうこれで終わった…?と思ったのもつかの間、まだ体が動かないことに気づきました。終わってない、部屋に入ってきたんだ、と本能的に感じました。と同時に体が重くなり、何かが体の上に乗っているのが布団越しにわかりました。パニックになりつつ眼を動かしてそちらを見ると、何か黒い塊が馬乗りになっていたのです。体が動かないのも忘れて逃げようとしましたが、徒労に終わりました。黒い塊は断末魔のような悲鳴を上げながら私に覆いかぶさるように眼前に近づいてきました。嫌だ!と思った瞬間、体がふっと軽くなり、馬乗りになっていたものが消えたのです。途端に金縛りが解け、部屋もいつも通りの空気になっていました。そこで初めて破裂しそうなほど心臓がバクバクしていたこと、汗で全身ぐっしょり濡れていたことに気が付きました。終わった…という安堵感でいっぱいでしたが、その後朝まで全く眠れなかったのは言うまでもありません。それからというもの、悲しいことに金縛りになることが増えてしまいました。ですが、これほど怖い思いをしたのはこの時だけです。
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はっしー◆FA//69upcU
2021/11/13 18:20
【高校時代の同級生からの電話】
この話は2017年9月の時に私が実際に体験した話なのですが、当時私は毎日仕事で忙しくしていたのですが、ある日仕事が終わり自宅で晩酌をしながらテレビを観て過ごしていました。
すると突然テレビの映像にノイズが走り音声も途切れたりし出しました。私はあれ?なんだ?という感じでテレビ裏の配線を確認しました。しかし配線類には異常は無くおかしいな‥という感じで一度座り晩酌を再開しながらテレビの様子を見ていました。するとテレビの調子は自然と元に戻り私は何だったのだろう?と思いながらもとりあえず良かったと思いながら晩酌をしまたテレビをそのまま観て過ごしていました。すると私の携帯電話が鳴りました。番号を確認すると見知らぬ番号からで私は誰だろう?と思いながら電話に出ました。すると電話相手は高校時代の同級生でさほど仲良しではない人だったのですが、私は彼の事を覚えていましたし当時学校で会話をした事もあった為私は久しぶりだね!と挨拶をしました、すると彼もそうだね‥久しぶりだね‥元気だった?と挨拶してきました。
しかし私はこの時に変な違和感を覚えました。彼の声が暗いというか覇気がない感じだったからです、私は彼にどうしたの?何か用?と訪ねると彼は久しぶりに会いたいなと思って〇〇君(私の名前)の実家に電話して携帯番号を教えてもらったんだ‥、良ければこれから少し会えないかな‥?と言ってきました。私はこれから!?って今仕事から帰宅して家でもう晩酌始めちゃってるし明日も仕事だから出れないよと伝えました。すると彼はもう〇〇君(私の名前)の家の近くにいるから少しダメかな‥?久しぶりだしさ‥と言ってきました。私はさほど高校時代の時に仲良くもなかったですし翌日も朝から仕事だったので彼には悪いと思いながらもゴメンね!明日も朝早いからさ!また今度にしよう!とキッパリと断りました。
すると彼はそっか‥残念だ‥と言ってプチッと電話を切りました。私は何なんだ‥突然電話を一方的に切りやがって‥と思いながらもまたテレビを観ながら晩酌を再開しました。するとテレビの調子がまた悪くなりました‥何なんだよ!と思いながらもまた自然に直るだろうと思いそのまま晩酌をしていました。しかしです‥私は突然全身に鳥肌が立ち始め何やら玄関の方に気配を感じました。
私は恐る恐る玄関の方を見てみるとナンと!そこには先ほど電話をしていた高校時代の同級生が立っていました‥私は思わずウワァー!!と叫んでしまい彼にどうやって家の中に入ったんだよ!?と聞きました、すると彼はうつむきながら突然薄ら笑いをして私の方へと近づいて来ました、私はこの時不思議な事に全身が固まってるかのような感覚になり、身体が全く動かなくなっていました‥。
すると彼は私の目の前までやって来て私の耳元に顔を寄せて一言こう言ってきました、死ね‥と。
その瞬間私は記憶が無くなり気がつくと病院のベッドに横になっていました。私の周囲には両親がいて、私がなぜ病院にいるんだ?と聞くと両親はあなた部屋で倒れていて翌日になっても会社に出勤して来ないから会社から電話があって心配してあなたの自宅に行ったら意識がなかったから救急車を呼んだのよ!と言ってきました‥。私は同級生の事を両親に話をしたのですが両親は彼から電話も来てないし私の電話番号も教えていないという事でした。それどころか彼は後に知ったのですが2012年5月にうつ病が原因で自ら自宅で首を吊り亡くなっていたそうです。
彼がなぜ私の前に現れ私に死ね‥と言ってきたのか今でも分かりませんが、私の首元には入院時クッキリと彼の手あとが残っていました。彼は私の事を恨んでいたのか分かりませんが、間違いなく彼に対し酷い事は一切していないので本当に不思議でなりませんでした。現在は幸い私の身に何も不幸な事は起こっておらず元気に暮らしていますが、正直この体験をした時は本当に恐ろしかったです‥。以上が私が実際に体験した奇怪な出来事です。
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