ガンプラビルドガールズニューワールド
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プラネテューヌ親衛隊
2018/09/08/19:25
これはピクシブで書いてたガンプラビルドガールズ2ndGのリメイク版です。あっちとはかなり話が変わっています。
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プラネテューヌ親衛隊
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プラネテューヌ親衛隊
2018/09/08/19:25
ーーーGFO。
ガンプラファイトオンライン。地球で最も人気のあるオンラインゲームの略称。
巨大企業プラフスキーアナハイムが作り上げた筐体『ガンプラファイトシミュレーター』に自らが製作したガンプラを読み込み、プレイヤーと共に電脳空間へとダイブする。
そこでは世界中のプレイヤー達が己のプライドを賭けて全力でぶつかり合う。
これは……この電脳空間で繰り広げられるガンプラが好きな少女達の日常と戦いの物語である。
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プラネテューヌ親衛隊
2018/09/08/19:25
GFOバトルフィールドの一つ。森林エリアで一体のMSがジムに囲まれている。
中央にいるのは、全身オレンジの厳ついMS。その手には巨大な剣が握られていた。
「大人しくした方が身のためだぞ……」
一機のジムがライフルを構えた状態で前に出る。男性だ。口振りからして彼がリーダーだろう。
「大人しくしなかったら?」
と、聞き返したのは少女の声。オレンジのMSに乗り込む少女だ。彼女は劣勢に経たされているというのにその声色に怯えはない。
「そうだな。蜂の巣になってもらう……いくら君でも、この数に囲まれたら突破は不可能だろう?」
男性が挑発するように言うと、周りからケラケラと笑い声が上がる。全員少女を嘲笑っているのだ。
その不協和音を聞いていると嫌になっていく。少女は肩を落とした。
「じゃあ、蜂の巣の方かな」
「ほう。敗北を選ぶか……。我が軍は三十機もあるというのに馬鹿な選択をしたな」
「いや、違うよ」
「は?」
男性は眉根を歪めた。
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プラネテューヌ親衛隊
2018/09/08/19:26
「蜂の巣になるのは、あなた達だよ」
少女が口角を上げてそう発言すると、
ーーードオオオオンッ!!!!!!!
後方から爆音。数機が吹き飛ばされた。
「な、なんだっ!?」
隊長格の男性が困惑する。振り返れば、煙が空へと立ち上っていた。
何が起こったのか事態を把握出来ない他のジムのパイロット達は混乱し、隊列を乱す。そんな彼らに慈悲など与えず二回。三回と爆発が起こる。
「まさか……こいつの仲間の援護か、一ヶ所に固まるな! やられるぞ!」
隊長が指示を出すが、時既に遅かった。上空から高速で接近する物体が飛来してきた。それは青いつばさを持つ西洋風な容貌のMSだった。そのMSは両手の槍で次々とジムを葬っていく。
「リーダー自ら敵の注意を引くなんて、無茶苦茶ですわよ!」
青いMSのパイロットが不満を漏らす。その矛先はオレンジのMSに乗る少女だ。
「そうは言うけどさ、一番適任なの私だよね。NANAちゃんは違うし。きりんりんちゃんとライトちゃんも機体的に向いてない」
「わたくしは?」
「シルフィーは特攻の方が向いてるでしょ」
「全くですわ!」
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プラネテューヌ親衛隊
2018/09/09/07:08
青いMSに乗る少女は笑いながら敵陣に突っ込み、蹴散らしていく。その姿はまさに無双。
「くっ……このままではまずい」
仲間が逃げ惑い。混乱している中で隊長格の男は自分だけが助かろうとした。
混乱に乗じて逃走を図る。
「はいはい、どこに行くの?」
「うっ……」
目の前にオレンジのMSが立ちふさがりジムは進行を止めた。
「まさか仲間置いて逃げるなんて、そんなカッコ悪い事しませんよね?」
「う、うるさいっ!」
図星を突かれて男は逆上。操縦レバーを前に傾けてジムが重い足音を響かせて走る。
近距離兵器ビームサーベルの柄を握り、引き抜くと粒子の刃が形成されて輝く。
「そこを通せっ!」
ジムが接近し縦方向にサーベルを振り下ろす。
だが、オレンジのMSは巨大な剣を水平に構えると勢い良く振るった。
「なっ! 馬鹿なっ!」
男が驚愕する。ジムの腹部に刀身が炸裂。その威力は凄まじく。MSの硬い装甲が紙切れ同然に容易く上半身と下半身が分断された。
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プラネテューヌ親衛隊
2018/09/09/10:39
ドシンッ! と音と共に大破したジムが地面に沈む。
「くっ……動け!」
男は操縦レバーをガチャガチャと動かす。すると、僅かにバックパックのスラスターに火が灯った。
「よし、スラスターが生きてる。これなら……」
逃げられる。そう確信していたが、オレンジのMSは逃がすまいと頭部のすぐ横に黒鉄の刃が突き刺さした。
「ひっ!」
男性は小さな悲鳴を上げた。
「往生際が悪いですよ。観念した方がいいんじゃないですか」
「ふふっ……」
「何がおかしいんです?」
男が笑っているのを疑問に思う少女。戦況はこっちが有利。彼女を取り囲んでいたジムの大半が撃墜され、周囲の森は吹き飛び火の海と化している。その状況で何故笑っていられるのだろうか、気でもおかしくなったのかと少女は眉をひそめる。
「おかしいさ、お前はこのファイトの勝利条件を忘れたのか?」
「覚えてますよ。ファイト前にそれぞれのチームで選ばれたリーダーを倒せば勝利……ですよね」
「そう、そうだ! そして俺はリーダーではないっ!」
「知ってます」
「え?」
少女の反応に男は口をあんぐりと開けた。
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2018/09/09/19:32
「な、何で知ってるんだよ、俺が今回のリーダーじゃないってっ!」
「いえ、知りませんよ」
「どっちだよ……あっ!」
自分で口走って男は気づいた。己の失言に……。
気づいた時には遅かった。少女はニヤリ、と笑うと操作盤に位置する通信ボタンを押した。すると、モニターに一人の少女が映り込む。
「NANAちゃん、こっちにリーダーはいないみたい。そっちの方に敵が逃げたから、任せたよ」
「う、うん。任せて!」
モニターに映った少女が意気込む。通信を終え、モニター上から少女の顔が瞬時に消えると少女は眼下のジムを見下ろす。
「では、情報提供ありがとうございまーす!」
そう笑顔で言うと、彼女のMSが大剣を振り上げた。
「ち、ちくしょおおおおおおおおおっ!」
男は絶叫。その一秒後に刃が振り下ろされ、ジムの頭部を豪快に斬り潰すのだった。
◇
「ちくしょうっ! 卑怯な手を使ってもやられるなんて!?」
「ここまで戦力差があるなんて聞いてねえぞ!」
逃げ延びたジム達が森林に身を潜めながら逃走を続ける。実は彼ら……他のチームと手を組んで初心者をいたぶるあまり素行の良いプレイヤーの集まりではなかった。
偶然、GFO内で出会った少女達をいつも通り痛め付けようとしたが、結果はこの通り返り討ちにされてしまった。少女達は恐ろしく強かった彼らが相手に出来ない事に。
「俺は棄権するからなっ!」
「俺もだ。これ以上はーーー」
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プラネテューヌ親衛隊
2018/09/10/19:03
ビュンっ!
前方から光が尾を引いて飛んでくる。それは一機のジムの頭を吹き飛ばした。衝撃を受けて転倒する。
「な、なんだ!」
「敵かっ!?」
仲間が被弾してジムは足を止める。周囲を警戒してビームスプレーガンを構えた。
すると、前方の少し離れた木陰から何かが動く影を捉えた。
「そこかっ!」
ジムがビームスプレーガンのトリガーを押し込む。銃口から粒子が発射される。
相手の発射音を聞いて、木陰から隠れていた存在が躍り出る。それはMSと呼ぶのには余りにも人に近い形をしていた。
茶髪のツインテール。熊のような耳。可愛らしい黄色を基調とした洋服。その上に愛らしい見た目に似つかわしい装甲を纏った少女が攻撃を避けて右腕を上げる。
腕は丸みを帯びたグローブに包まれていた。その先端には穴があり。そこから粒子を発射して反撃。攻撃してきたジムのビームスプレーガンを腕ごと破壊した。
「MS少女かっ!?」
男性が歯を強く噛み締める。MS少女とはガンプラの人気のシリーズの一種。本体に内臓された『プラフスキー電池』で現実世界でも稼働できるプラモデルのこと。その名前の通り歴代のMSを擬人化しており男性プレイヤーに人気が高い。
「マスター。どっちを倒す?」
MS少女がマスター。つまりパイロットに質問する。
「うーん。ベアちゃんに任せるよ」
「そう。じゃあ、右の奴を狙う!」
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2018/09/11/05:26
「わかったよ」
MS少女が駆ける。ビーム砲の出力を変えて粒子の刃を二つの銃口から発振させた。
「く……」
狙われたジム。残った左手でビームサーベルを掴み。引き抜く。スラスターを全開にしてMS少女に挑む。
「なめるなっ! MS少女風情がっ!」
サーベルが届く距離に到達し、相手の頭部に向けて突き出す。この突き出す速度と距離。避けることはまず不可能……だが、MS少女は頭を僅かに傾けただけでその一撃を避ける。
男性は目を見開いた。至近距離で攻撃を避けるのは至難の技だ。それをやってのけたこのプレイヤーは相当の熟練者ではないのだろうかと、考えを巡らす。
「単調過ぎだよ!」
考え事をしていて反応が追い付かなかった。既にMS少女は右腕を振り上げていた。ジムの左腕を斬り落とし、更に回り込んで左腕のサーベルで胴体を突き刺す。
ジムは呆気なく地面に沈んだ。
「ファイト終了のコールがない……この人じゃなかったみたいだね」
「てことは、あの人か……」
「ひっ!?」
頭を撃ち抜かれたジムは、特に抵抗する事もなくあっさりとビーム砲で撃ち抜かれて撃墜された。
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2018/09/11/19:50
二機を撃破したMS少女。しかしファイト終了のアナウンスが流れて来ない。
「どうなってるの……」
「……まさか」
MS少女のパイロットは、仲間達がいる方向へと視線を向ける。
◇
「UMRちゃん、聞こえる!」
モニターに少女の顔が映り込む。オレンジのMSのパイロット。UMRがそれに応える。
「どうしたの、何かあった?」
「うん、倒した二機はリーダーじゃなかったよ」
「マジで……。じゃあ、そっちにはいないのかも」
少女は更に別の仲間へと通信を送る。するとモニターに別の少女の顔が二つ加わった。
「二人とも、そっちに敵は行ってないよね?」
「ええ、一機足りともこっちに来てませんよ」
答えたのは、黒髪に一つ括りに縛った少女名前はきりりん。
「さっきライト達でその辺の敵は一掃しましたから……」
次に口を開いたのは、小柄で白髪の少女ライト。彼女の話を聞いてUMRは腕を組んで唸る。
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プラネテューヌ親衛隊
2018/09/11/19:50
「おかしいな。全ての敵を倒したのに何で……」
敵は全滅したのに何故かファイトが終了しない。いったい何が起こっているのか、考えていたその時フィールド全体が大きく揺れる。
「UMRさん。フィールドが揺れていますわよ!」
「いったい何が……あ」
UMRが気づいた。前方の地面に亀裂が生まれるのを、それは瞬く間に大きく広がっていく。
「シルフィーさん。地面から何か来る。退避しよう!」
「わかりましたわ!」
UMRと青いMSのパイロットであるシルフィーが急いでペダルを踏む。二機のMSが上空へ飛翔する。
「あれは……なんですの」
安全なところまで上昇した。ペタルから足を離して機体を停止させる。
シルフィーの瞳には異様な光景が広がっていた。地面に亀裂が出来たかと思うと、盛り上がり。そこから巨大なMSが大きな音を軋ませながら立ち上がる。
「デ、デカい。あんなジム始めて見た」
現れたのは巨大なジム。UMR達の機体の数倍はある。ジムの頭部がゆっくりと彼女達に向けられると、背中のビームサーベルを引き抜いた。
「来るよ!」
UMRが叫ぶ。直後にジムがビームサーベルを振り回した。二機はその斬撃から逃れる。
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プラネテューヌ親衛隊
2018/09/13/19:05
「あんなの受けたら粉々になってしまいますわ」
「わかってる。的確に攻撃を回避しながら反撃しよう」
「了解ですわ!」
二人はペダルを踏んでスラスターを噴出させた。相手の動きは大きい分、鈍い。容易に相手に接近できた。
まずは青いMSが槍を構える。先端が開くと青白い粒子が次々と発射されジムの頭部に激突し小規模な爆発が起こる。だが、装甲に傷はついてなかった。
「硬いですわね……」
シルフィーは唇を噛み締める。ジムは再び彼女のMSを落とそうとビームサーベルを振り回す。すぐにその場から退避して反撃を繰り出した。
「UMRさん、このジムの装甲……容易く貫けませんわよ」
「そりゃそうだよ。PG機体は頑丈に出来てるからね。こいつを攻略するには……」
UMRが仕掛ける。相手の攻撃を避けて至近距離に達した。
「はああああっ!」
狙うは右肩と胴体を繋ぐ間接。そこへ刃を突き立てた。バチっと、火花を散らしてショートを引き起こした。すぐさま引き抜いて上昇した。
「お次は顔面っ!」
今度は頭部のバイザーに刃を振るう。バイザーを砕き。内部機構に深刻なダメージを与える。
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