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タカは悪魔のような表情で(藤沢にはそう見えたことだろう)奥から看板娘(30代割烹着)を呼びつけ、高速でスパンキングを与えていた。 「こ、この外道がぁぁ!…」 彼女はかつて藤沢が愛した女性だったのだ。 しかしいま、タカの逸物に恍惚の表情を浮かべる彼女はまさに獣であった。 タカはよだれを垂らしながら叫ぶ。 「ノ、ノロウ〜〜〜ィィルス」 そう、居酒屋の朝は早い。 まだ夜も明けやらぬ柳橋連合市場。眠い目をこすりながらカキを物色するタカの姿があった。 その姿はまるで近所の林でカブトムシを探す子供のように清らかだ。 阿吽の呼吸で仲買人との交渉が成立する。長年の付き合いだ、すぐわかる。 タカが 《人を殺そうとしていることを》 こうして手に入れたカキを用いて藤沢に酢牡蠣を提供したのだった。 現にこの酢牡蠣によって、行橋の男性が一人帰らぬ人となっていた。 【南無三!】 心中にて念仏を唱えた藤沢と勝利を確信したタカの前に現れたのはマイセンのカップと一切れの食パンを手にした喫茶店のババァであった。 そしてTOTOの便座をはめたままのどデカイケツを携えて一言だけ告げた。 「た、助けて…早く…抜けない…」 夕立が地面を叩きつける音とスパンキングが、驚くほどに同化していた。
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